第83話「貴族連合の使者、来訪──選択か、従属か」
──それは、建国宣言から十日後の午後だった。
リベシティ南門に現れたのは、豪奢な衣を纏い、黄金の魔導馬車に乗った一団。
その旗には、五つの紋章──
**「五家貴族連合」**と呼ばれる、セントラル王国最大の既得権集団だった。
その先頭に立つのは、冷たい眼差しを持つ男──
シリル＝デア＝ヴァンデル公爵。
シリル：「ここが、選ぶ街とやらか──なるほど、よくできた“遊び場”だ」
リベル：「遊び場じゃない。“未来を選ぶ者たちの都市”だ」
シリル：「……この世界はな、選ばせすぎると“混乱”する。
庶民には“選ばされない暮らし”こそが平穏なのだ」
ティア：「そんなの、ただの言い訳だ！選ぶことが不幸だって、誰が決めたの？」
シリルは口元を歪め、重々しく告げる。
「我らは“秩序”を守る。お前たちは“秩序の外”だ。
だが……交渉の余地はある。
この都市を“南部経済特区”として認め、我らの法と通貨制度を導入すれば──生き残れる」
ハルク：「それって、“生き残らせてやる”ってことか？支配の皮を被った、吸い上げる仕組みやないか」
ミーナ：「あたしたちは、金じゃない。夢と時間を自分で握ってる。売り渡す気はないよ」
広場の空気が張りつめる。
それでも、リベルは一歩前に出て、真正面からシリルを見据えた。
「選ぶってのは、失敗するかもしれない道を歩くことだ。
けどオレたちは、選ばされるだけの人生より──“自分で選んで転ぶ”人生を望む」
【スキル進化：リベル】
《選ぶ力・対話》──言葉で切り拓く、理想を守る者の覚悟！
そして、リベルは堂々と宣言する。
「この街は、“あなたたちの世界”の隣にはあっても、従属はしない。
制度も通貨も思想も、我々が自分たちで作る。
なぜなら──それこそが、“選ぶ”ってことだからだ」
シリルは冷たく笑い、背を向けた。
「……やはり、言葉では無理か。
ならば、次は“現実”をお見せしよう──
選ぶことがどれだけ不安定で、恐ろしいかをな」
【世界変化イベント発生！】
《貴族連合・経済封鎖作戦》開始！
→ 物流・交易・信用スコアへの圧力がリベシティを襲う！
ティア：「これが……“自由に選ぶ”ことの代償……」
ハルク：「けど、もう引けへん。この街には、“選び直したい人生”が集まってんねん」
リベル：「準備はできてる。
ここからは、“選んだ自由”を──守る戦いだ」
【To be continued...！】
