第75話「理念の設計図──“自由”とは何か」
──翌朝。
陽が昇ると同時に、リベルたちは丘の下の草地へ集まり、
即席の“建国会議”を始めた。
リベル:「まずは“街の理念”をはっきりさせよう。
俺たちはただ、便利な街を作りたいんじゃない。
“選ぶ自由”と“奪われない仕組み”を実現するんだ」
ティア:「たとえば、どんな選択ができるように?」
リベル:「自分の働き方、暮らし方、学び方、関わり方……全部だよ。
この街では、働く時間も、住む場所も、稼ぎ方も、
誰かに押しつけられるんじゃなく、自分で選べるようにする」
ハルク:「その分、“自分で考えて責任取る”ってことにもなるな。
やけど、それが“生きてる”ってことや」
ミーナ:「あたしは、誰でも店を出せる自由市場が欲しいな。
お金がないと夢を持てない世界なんて、いや」
リベルは図面を広げた。
そこには、5つのエリアが描かれていた。
■ 『貯める街区』──生活コストを抑え、固定費最適化された住宅地
■ 『稼ぐ街区』──多様な仕事を選べる、職業・起業支援エリア
■ 『増やす街区』──学びと投資、経済の仕組みを体験できる施設
■ 『使う街区』──満足度と幸福感を高めるサービス・文化ゾーン
■ 『守る街区』──セーフティネット、災害・盗難防止の拠点
ハルク:「力の使い方が“まんま街の形”になっとるやないか!」
ティア:「でもすごく分かりやすい……。
“何を学びたいか”で住む場所すら選べるって、なんだか未来っぽい」
リベル:「そう──これはただの街じゃない。
“人生を試せるフィールド”だ」
ミーナ:「よし!じゃあ次は……具体的に、どこから建て始める?」
リベル:「まずは“暮らせること”が最優先だ。
小規模な住宅地と、食糧生産エリアから始めよう」
ハルク:「俺たちの『リベ・ファーム』ってわけやな。畑や家畜も自給型にして──」
ティア:「魔導ライフラインも最低限整えて、
“シンプルだけど快適”なスタート拠点を作ろう」
こうして、リベシティは静かに息を吹き込み始めた。
【To be continued…!】
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