第61話「選べる世界、その先へ──そして黒き影、再び」
カフェ・クラフトの前に、
一人、また一人と人が集まる。
笑顔で会話し、悩みを相談し合い、
「働くとは」「生きるとは」を語り合う空間が、
この街の“新たな日常”になっていた。
キース:「あの頃は、"会社のため"が口癖だった。
今は、“自分のために”って、ちゃんと言える」
ティア:「副業相談、今日もいっぱいだね!」
ミーナ:「相談所も予約でいっぱいよ。
“選べるようになった”って、みんな誇らしげ」
そして、街の掲示板に、新しい標語が貼り出された。
『安定は与えられるものじゃない。
自分で築くものだ。』
【称号獲得】
シャチークラ:自由都市に認定!
ハルク:「これで、もう“誰かに選ばされる人生”とはサヨナラだな」
リベル:「いや──それでも、油断しちゃダメだ。敵はまだ、終わってない」
その時、街の通信魔導塔に異常が走った。
【不明通信】受信
『──久しぶりだな、リベル・アーツ。
黒印ギルドは、まだ“全て”を失ってはいない。
次に会う時は──お前の築いた“理想”を崩壊させてもらう。』
送信者:グラブ・ファーレン
リベル:「……やっぱり、あいつは逃げてなかったか」
ティア:「また……戦いになるの?」
リベル:「ああ。でももう、“一人”じゃない」
キース:「オレも戦うよ。今度は、奪われないために」
ミーナ:「わたしたちがついてる」
ハルク:「いっちょ、やったるか」
そしてリベルは、静かに前を向いた。
「よし──次のステージへ行こうか。“人生の主導権”は、まだまだ奪わせねぇよ」




