第3話「自由への第一歩」
──ここが異世界、どこなのか?
俺は、一人、乾いた荒野を歩いていた。
持っているのは、
ボロボロの服と、小さな袋に詰めた最低限の荷物だけ。
空は果てしなく青く、
太陽は情け容赦なく照りつける。
(……それでも、自由を目指して歩くんだ)
目指すは、第一村人発見!!
未開の地で不安と希望の中、
それは果てしない道のりだった。
(本当に、自由なんて手に入るんだろうか……)
心の中で自分に言い聞かせながら、
ひたすら前へ──
その時だった。
乾いた風に乗って、かすかに音楽が聞こえてきた。
鈴のように涼やかで、どこか懐かしい旋律。
(……こんな場所で?)
不思議に思いながら音の方へ向かうと、
目の前に──あり得ない光景が広がった。
砂漠のど真ん中に、金色に輝く大きなカーペットがふわりと浮かび、
その上で、ひとりの男が寝そべっていた。
金色の刺繍が入った白いローブ。
太陽に負けないくらいギラギラしたアクセサリー。
豪華な香水の香りを漂わせる、悠然たる男。
──バリ・モリディブデ・ザイアール。
後に俺が、"バリ師匠"と呼ぶことになる伝説の男だ。
「ほう、こんな荒野をひとりで歩いておるとは……」
バリ師匠は、にやりと笑った。
「若者よ、何を求めてここまで来た?」
俺は、乾いた唇を開き、
絞り出すように答えた。
「……自由が、欲しい」
バリ師匠は、金色に光る目を細めた。
「──いい目をしておるな」
すっと立ち上がると、手に持っていたワイングラスを、空に掲げた。
「自由とは、何を意味すると思う?」
俺は、答えられなかった。
自由が欲しい、でも、それが何なのか、まだわかっていなかった。
バリ師匠は、ふっと笑った。
「自由とはな──
己で選び、己で生きることだ」
その言葉は、胸にズシリと響いた。
バリ師匠は、軽く指を鳴らすと、
黄金色に輝く小さなコインを、俺に投げてよこした。
受け取った瞬間、コインから温かな力が流れ込んでくる。
ふと顔を上げると、そこに──
金色のカーペットに乗った、白いローブの男が浮かんでいた。
「覚えておけ、若者よ。
自由とは、与えられるものではない。己の手で掴み取るものだ。
このコインは、お前自身の『信用』を築くための種だ」
師匠の言葉は、重く、力強かった。
「道は険しい。だが、己を信じろ」
そう言い残し、バリ師匠はふわりと空へ消えていった。
俺は、握りしめた黄金のコインを見つめ、誓った。
(絶対に、俺は自由を掴み取る。
この世界で、もう一度──生き直すんだ)
そして、再び歩き始めた。
自由への第一歩を目指して──。
【To be continued...】