第27話「魔導馬車問題発覚!無駄な借金にサヨナラ作戦」
──保険の見直しを終えた俺たちリベル・アーツ一行。
次なるターゲットは、
村人たちの「移動手段」だった。
広場には、
ピカピカに輝く魔導馬車がずらりと並んでいた。
──しかし。
どの持ち主も、顔色は冴えなかった。
ティオが、悲しそうに言う。
「リベルさん……
オレ、頑張ってローン組んでマギキャリッジ買ったんだ。」
「でも、毎月の支払いがキツくて……
しかも、買ったばかりなのに、
手放そうと思ってたら
価値がガクッと下がってて……」
俺は、静かに頷いた。
(──やっぱりだ)
俺は、村人たちを集めて、こう言った。
「みんな、よく聞いてくれ!」
「魔導馬車は──
買った瞬間に、価値が落ちるんだ!」
「新品で手に入れた時が一番高く、
そこからは魔力漏れ、使用劣化、型落ち──
どんどん値下がりしていく!」
村人たちはざわざわし始めた。
俺は続けた。
「だから──」
「どうしても買うなら、
リセール(売った時に高く売れる)性能のいいものを選べ!!」
「魔力効率が良いモデル、耐久性の高いモデル──
そういう価値が落ちにくい馬車だけだ!!」
「間違っても、
見栄えだけで選んだらダメ!!!」
ハルクが、拳を突き上げた。
「しかも!
ローンなんか組んだら、
さらに金利で損するんだぞ!!!」
「ローンは絶対ダメだ!!
買うなら──現金一括のみ!!!」
ミーナも叫ぶ。
「もし貯金がないなら──
そもそも今、買うべきじゃないんだよ!!」
俺は、さらに畳み掛けた。
「それにな──」
「どうしても移動が必要なら、
魔導タクシーや、相乗り馬車を使うって手もある!!」
「所有しない自由。
それも、貯める力や!!!」
村人たちは、
初めてその考え方に触れ、目を丸くしていた。
ティオも、ポツリと言った。
「……オレ、
"馬車を持ってないと一人前じゃない"って思い込んでた……」
「でも違ったんだな。
自由を守るために、持たない選択肢もあるんだな……!」
俺は、静かに頷いた。
こうして。
マネヘル村の「魔導馬車見直し革命」が、静かに始まった。
無理に買わない
ローンを組まない
必要なら共有やタクシーで対応する
これが、
本当に賢い"貯める力"の第一歩だ!!
そして──
次なるターゲットは、
村を蝕む【住宅費問題】!!
(──次は、家だ!!)
リベル・アーツたちの戦いは、さらに続く!!
【To be continued...】
 




