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第181話 「ひとりじゃない道──仲間と描く現実世界のギルド」

──“個人の副業”だと思っていた。


noteも、クラウドワークスも、メルカリも、全部“ひとりでやること”だと。


 


でも──違った。


リベシティでの交流が増えるにつれ、健太郎の価値観はゆっくりと変わっていった。


 


「自分にとって“当たり前のこと”が、誰かには“貴重な経験”なんですよね」

「文章書ける人、めっちゃ重宝されますよ」

「〇〇さんのnote、実は参考にしてました」


 


それは、異世界でリベル・アーツとして旅していた頃、

鍛冶屋が鍛えた武器に、魔導士が魔法を乗せ、

最後に剣士が振るって初めて“強さ”になった──


あの“協力してこそ、力になる”感覚とまったく同じだった。


 



 


ある日、いつものようにリベシティの掲示板を覗いていると、目にとまる投稿があった。


【小規模な発信プロジェクト、一緒にやりませんか?】

「副業・節約・日常をテーマにした“読みもの”形式のブログを、仲間と立ち上げたいと思っています」


(……オレの経験、役に立つかも)


そう思った健太郎は、投稿者にDMを送った。


やりとりは驚くほどスムーズで、数日後──オンラインミーティングが開かれた。


 



 


画面の中には、3人のメンバー。


・ライティングと構成担当:健太郎

・画像デザインを担当する副業イラストレーター

・SEOやブログ運営に詳しい、元ウェブディレクター


 


まるで現実世界に現れた、**“ギルド”**のようだった。


方向性、テーマ、更新頻度──話し合いは熱を帯びていく。


 


健太郎は、ふと気づいた。


「これはもう、オレひとりの副業じゃない。

 仲間と“何かを創る”ステージに来たんだ」


 


そう思えたとき、胸の奥が温かくなる。


(リベシティって、現実世界の“冒険ギルド”だったんだな)


 



 


プロジェクト名は「リベの灯火」。


「灯すだけじゃなく、少しだけ“周りも照らせるように”」


誰かがそう言って、皆が笑った。


──異世界でも、こんな夜があった。


焚き火を囲み、次の街をどう作ろうかと語り合った、あの夜。


 


「もう“あっちの世界”には戻れない」


でも、現実でも“似たもの”は作れる。

いや、もう作っている。


 



 


その夜、健太郎は黒いノートにこう記した。


『オレは今、“等身大の街づくり”をしている。

 強さじゃなく、つながりと工夫で生きていく。

 リベシティは、その拠点ベースキャンプだ。』


 


“ひとりじゃない”と気づいた瞬間から、

人生は“誰かと共に創るフィールド”に変わっていく。

【次回予告】


仲間と立ち上げた“リベの灯火”。


その小さなブログが、誰かの心に届いた──


「あなたの記事、きっかけになりました」


次回・最終話(完結編):

「この現実リアルこそが、オレのリベシテ」

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