第178話 「noteが“出会い”を連れてきた。初めての企業案件」
──あのnoteが、こんな形で“繋がる”なんて。
数日前に公開した健太郎のnote
『未経験からクラウドワークスで1万円稼ぐまでの道のり』が、思いのほか反響を呼んだ。
自分の体験、苦労、反省、それでも諦めなかったこと──
すべて赤裸々に綴った記事は、数百円という価格にも関わらず、静かに売れ続けていた。
そしてある日、DMが届いた。
「はじめまして。note記事を拝見しました。
とてもリアルで誠実な文章に感銘を受けました。
当方、個人事業主向けのサービスを運営しており、
当社ブログで記事執筆をご依頼できればと思っております──」
目を疑った。
noteのたったひとつの記事が、まさか仕事を連れてくるなんて。
◆
数日後、Zoomでオンライン打ち合わせ。
画面の向こうにいたのは、30代後半の男性──
落ち着いた口調で、こちらの話をよく聞いてくれる人だった。
「副業を始めたばかりの人に向けた、“最初の一歩”の記事をお願いしたくて。
健太郎さんの文章には、実体験に裏打ちされた説得力があるんです」
照れる。けど、正直にうれしい。
まるで、かつての自分に向けて文章を書いていたことが、
誰かの“未来”に繋がっていたようで。
報酬は、記事1本あたり5,000円。
クラウドワークスでやっていた単発案件よりも高い。
何より、「あなたに書いてほしい」と言われることが、
健太郎にとっては“何よりの報酬”だった。
◆
自宅の机。夜の10時。
今日もnoteを開いて、編集ページを立ち上げる。
けれど今度は、報酬が発生する“仕事としての執筆”。
(好きで始めたことが、仕事になるってこういうことか……)
学んだこと、経験したこと、感じたこと。
それらが読者の行動を変え、その結果がまた自分に戻ってくる。
これが“循環”だ。
リベシティでいう「5つの力」──まだ全部手を付けてないけど、直感的にわかる。
『価値のあることを発信し、信頼を得て、また仕事になる。
これは、自由を目指す者が知るべき、人生のループだ』
◆
原稿を納品した数日後、先方からメールが届いた。
「記事、素晴らしかったです!ぜひ次回もお願いできますか?」
健太郎は、そのメールを何度も読み返した。
──あの頃、ただ終電で疲れていた“会社員の自分”には想像もできなかった未来。
いま、自分は確かに「選ばれる人間」に少しずつなっている。
【次回予告】
健太郎の“実績”が積み上がる中、ふと耳にした、ある言葉──
「自由に生きるために、まず学ぶべき“お金の教養”があるらしい」
次回:
「人生を変えた声──“両学長”との出会い」