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第170話「地味で稼げる?『記事リライト』という裏稼業」

──それは、ちょっとした違和感から始まった。


 


「最近、ライティング案件より“リライト案件”の方が単価いいかもな……」


 


クラウドワークス内で検索フィルターを変えながら、健太郎は気づいた。

オリジナル執筆よりも“修正系”

──いわゆる記事のリライトや校正案件の方が、意外に安定して依頼が出ている。


 


(ライターって、ゼロから書くばかりが仕事じゃないんだな)


 



 


とある案件に目が止まった。


【内容】:既存ブログ記事の文章修正(誤字脱字、文体統一)

【文字数】:1記事あたり3000字前後

【報酬】:1記事あたり600円

【納期】:48時間以内(柔軟対応可)


 


(……これなら、やってみたいかも)


 


応募文に「文章チェックや編集は得意です」と添えて送信。

翌朝、採用の連絡が届いた。


 



 


健太郎が受け取った原稿は、金融系ブログ記事。

内容自体はしっかりしているが、文体がバラついていた。


たとえば──


「この制度は、初心者にもわかりやすくて便利ですよ」

→「この制度は初心者にもわかりやすく、非常に利便性が高い」


「オレも実際にやってみたけど」

→「筆者も実際に活用した経験がある」


 


(なるほど、“口語から整える”仕事か)


読点の位置、表現の重複、語尾のバランス……

地味な作業だが、やればやるほど“文章の骨格”が見えてくる。


 


──これは、筋トレだ。


 


文章力を鍛えるには、リライトが一番地味で効く。


 



 


3時間後。1記事のリライトを終えて納品。


クライアントからはすぐにメッセージが届いた。


「修正の意図をしっかり理解されていて助かります。

他の記事も継続的にお願いしたいです!」


 


そして──


【★★★★★】

【リライトの精度が高い】【対応が迅速】【今後も依頼予定】


 


健太郎はノートに、いつものように記した。


『目立たない仕事ほど、信頼されやすい。

“影で支える”文章技術は、武器になる。』


 


 


リライト──それは、光の当たらない世界。

だが、そこには職人のような静かな誇りがあった。


 



 


この夜、健太郎はふと思った。


「自分の強みって、意外と“他人の足りないとこ”に気づけることかもな」


 


──それは、会社員時代には評価されなかった能力だった。

──けれど、今は“その力”でお金を得ている。


 


リベシティの5つの力、

「稼ぐ力」を磨き鍛えるフェーズが、いま確かに進行していた

【次回予告】


案件も増え、収入も少しずつ安定。

でも、健太郎の心にぽっかりと空いた“時間”がひとつあった──


次回:「書くばかりじゃ、煮詰まる夜もある。仲間って、必要かもしれない」

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