表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
175/192

第165話 「人生初の印税通知──それはたった175円。でも、心から嬉しかった」

──それは、メールの通知欄にさりげなく現れた。


 


【KDP Payments:今月の印税支払額が確定しました】


 


Amazonからのメールだった。


健太郎はそっと画面を開き、内容を確認する。


支払予定額:175円


 


「……本当に振り込まれるんだな、コレ」


思わず、にやけた。


 


175円。


自販機で缶コーヒーが1本買えるかどうかの金額。


でも──この175円は、オレが“言葉で稼いだ”175円だった。


 


バイトでもない、給与でもない、報酬でもない。

自分が考え、自分の言葉で、自分の責任で生み出した。


 



 


そして、もうひとつの通知が届いていた。


【レビューが投稿されました】

評価:★★★★☆(星4)


内容:


「会社を辞めたばかりで不安でした。

具体的に何をすればいいのかが書かれていて、

自分の焦りが少し落ち着きました。

文字数は少なめですが、そのぶんスッと入ってくる本でした。」


 


健太郎は、スマホを胸元に置いてしばらく目を閉じた。


「……これ、誰かの役に立ったんだな」


 


売上は、たった1冊。

レビューは、たった1件。


でも、そこには確かに**“届いた”**という実感があった。


 


 



 


夜、健太郎はブログで初印税の報告記事を書いた。


「人生初の“自分の言葉で稼いだお金”が入りました。

たった175円。でも、金額以上の価値があります。

これからも、自分が経験したことを誰かに役立てていけたらと思っています。」


 


それを読んだフォロワーのひとりが、こんなコメントをくれた。


「こういうのを読むと、自分もやってみたくなります。

背中、押してもらいました!」


 


健太郎は、ノートに最後の言葉を書き記した。


『たった175円。でも、これは“誰かのために動いた証”だ。

金額は結果。けど、価値は“意志”から生まれる。

オレは、自由に生きることを選んだ。

そしてこの一冊が、オレの新しい人生の礎になる。』


 




けれど、健太郎の“稼ぐ力”の冒険は、まだ始まったばかり。


次は、別の武器を手に入れる旅へ──。

次回予告】


「文章だけが、オレの武器じゃない」

クラウドワークス、スキル販売、テンプレ商品──

“実行できること”は無限にある。次なる副業は──ライティング案件挑戦編!


次回:「仕事として、文章を書く。クラウドワークスという戦場へ」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ