第147話 「新たなる風──若き自由の担い手たち」
──リベシティ、建国から3年後。
街は今や、思想・経済・信仰を越えて連携する「共選同盟」の中心地となっていた。
それでも、この街には変わらないものがある。
朝のカフェに集う市民。
それぞれの時間で学び、働き、笑い、悩み、歩く人々。
そして、広場で今日も誰かが「自分の物語」を始めている。
そんな中、ひとりの少年が、街の門をくぐった。
彼の名は──ルネ・アーツ。
リベル・アーツの血を引く者……ではなく、かつてリベルに救われた村で育った孤児の少年だった。
ルネ:「ここが、リベシティ……」
背には古びた旅鞄。
胸には、かつてリベルが残した手紙。
『選べるってことは、怖いことかもしれない。
でも、それでも君が選んだ道なら、きっと意味がある。』
リベシティでは今、「市民自由講座」という学校が開かれている。
その講師として招かれていたのは──
かつての仲間たち。
・ティオ:「直して生きる、ってのも立派な道だよ」
・ミーナ:「“夢を売る”って最高でしょ?」
・ハルク:「人生ってのは、選び方や。答えなんか初めからないねん」
そして、隅のベンチにいた白髪の男が、ルネに声をかける。
「迷ってるなら、どこからでも始めたらええ。
あ、名前は……バリでええよ。昔はそう呼ばれとった」
ルネ:「え、あなたが……!?」
【スキル継承:ルネ】
《選ぶ力・芽吹き》──まだ何者でもないが、どこへでも行ける自由。
街の風が吹く。
それは、リベルが感じていた風と同じだった。
そして、星空の下──
今は旅人として世界を巡るリベル・アーツが、遠くの山で静かに呟く。
「よし、あとは……頼んだぞ、次の“選ぶ者”たち」
次回:
「育まれる自由──それぞれの選んだ道へ」
【To be continued…!】