第142話 「異端の街、世界へ開かれる」
──リベシティ内乱から1年。
戦火を越え、分断を乗り越え、街は今も穏やかに営まれていた。
けれどその静けさの裏で、世界は確実に“自由”の台頭を警戒し始めていた。
ある日、中央塔に届いたのは──
三国からの外交使節団の招待状だった。
■ アヴァ・ノミア宗教連合:
「選択と自由は、神の意志に背く」と主張。
“導きの正しさ”による支配が民を救うとする戒律国家。
■ グラン・テクト帝国:
経済・軍事を軸に他国を取り込む拡張主義国家。
リベシティの“自由市場”を技術的に吸収したいと動いている。
■ 海洋国家リュドマール:
技術力で自立を保つ中立国。
今回、初の“オブザーバー”として外交を見届ける立場で来訪。
ミーナ:「これは……ただの“挨拶”じゃないわね。
リベシティが本格的に“国”として見られ始めてる」
ティア:「けど逆に言えば……“警戒されてる”ってことかも……」
ハルク:「うちが理念の押し売りしとるって思われとる可能性もあるな」
リベル:「……来るか、世界と“対話”する日が──」
外交議題:
・リベシティの統治理念について説明せよ
・他国との関係構築、および“思想的干渉”の有無を明示せよ
・アヴァ・ノミアとグラン・テクトから、相反する“外交提案”が出される可能性あり
だがその裏では──
アヴァ・ノミアから派遣された神官たちが、すでに市民の間に入り込み
“自由思想は魂を堕落させる”と密かに広め始めていた……!
リベル:「これはもう、“思想”じゃない──
“信仰”との対話になる……!」
次回:
「神の導きか、人の自由か──アヴァ・ノミアの神官団、来訪!」
【To be continued…!】