第139話 「ナインの選択──失われた心を、取り戻せ」
──激戦の最中。
中央突破を図ったゼロ軍“ロストコード部隊”が、
リベシティの中心防衛線を突き崩し始めていた。
その先陣に立っていたのは、かつて“読み書き”を学び、
リベルたちと夢を語った少年──ナイン。
けれど今の彼の目は、何も映していなかった。
ナイン:「自由は弱さを生む。
選ぶことは迷いを生む。
ならば、最初から決められていた方がいい──」
ティア:「ナイン……どうして、あなたが……!」
リベル、前へ出る。
リベル:「ナイン。
お前はあのとき、“空を飛ぶ物語”を自分で選んだ。
ゼロになるってことは、
あの夢までゼロにするってことか!?」
ナインは一瞬、動きを止める。
が、直後、鋭い魔導矢を放つ──!
ハルクがリベルをかばい、矢は地面に突き刺さる。
ハルク:「おいリベル、ええ加減、お前も“撃て”や!!
このままじゃオレら、ゼロにされてまうぞ!!」
リベル:「……撃たないよ。
俺が戦ってるのは、“人”じゃない。“奪う力”だ──!」
【スキル発動:リベル】
《使う力・記憶の詩》──
過去に交わした言葉や約束を呼び覚まし、心の奥に火を灯す力。
リベルは、ナインにかつて贈った“学びのノート”を取り出し、読み上げる。
『空を飛ぶって、自由だよね。
もし飛べたら、どこまで行ってみたい?』
ナインの手が、止まった。
ナイン:「……僕、あの日、“星の向こうまで行きたい”って……」
その瞬間、彼の胸の魔導コードが砕け散った。
ティア:「ナイン、戻ってきて……!」
⚡ロストコード、制御系統ダウン!
→ ナインを起点に、他の部隊にも“思考の揺らぎ”が広がる!!
アシュ(通信越し):
「……リベル、お前ってやつは……。
だが、これが終わりじゃない。次は、俺が出る」
【前線優勢に転じる!】
ミーナ:「……やった……!まだ希望は繋がってる!」
ハルク:「ほんま、お前は“人を信じるバカ”やな。でも、それが最強なんかもしれん……」
次回:
「アシュ=ノクス、動く──自由の名を持つ決戦」
【To be continued…!】