第131話 「潜む裏切り──揺らぐ信頼、疑念の夜」
──夜のリベシティ。
空には雲、街には奇妙な静寂。
だが、中心街の行政塔では緊急会議が開かれていた。
ミーナ:「この数日で、“選択放棄区”に移住した住民は、
都市南部の人口の32%よ……信じられない速度……!」
ティア:「しかも、ゼロ・ギルドの出所不明な資金援助で、
生活インフラまで整備されてる……!」
ハルク:「金の流れ、完全に“どっかの裏”やな……
リッチナーンとか封鎖領経由じゃない、もっと深いとこや」
だが──その瞬間、報告が届く。
「リベシティ中央銀行のシステムに、
夜間アクセスされたログがあります。
内部職員の権限によるものでした」
ティア:「……まさか、内部に──“ゼロ”の協力者が……?」
【スキル発動:リベル】
《守る力・信頼追跡》──
信頼の記録と使用ログを辿り、
“裏切りの痕跡”を可視化する。
結果:アクセス元特定 → 財務局副長官:バルド・ミレン
元々リベルと一緒に旅をした“都市整備派”の古参だった男。
リベル:「……バルド……お前が……」
翌朝。
バルドは静かに拘束されるが、
その表情には怒りでも後悔でもなく、ただ、冷めた嘲笑だけがあった。
バルド:「リベル。
“選べる社会”ってのは、選ばれた側に“失望”される日も来る。
──俺は、それに耐えきれなかっただけさ」
【市民信頼指数:低下中】
自由を謳う都市が、“自由に裏切られる”現実に揺らいでいた。
リベル:「……でもな、バルド。
それでも俺は、選ばせる。“誰かを信じる自由”を捨てたくないんだ」
次回:
「選ぶことの痛み、信じることの強さ」──信頼の再定義、始動!
【To be continued…!】




