第125話(最終話・前編) 「選ばれる未来──リベシティ建国の最終宣言」
──ヴァルトハイム、旧王の玉座の間。
傷ついた城壁の隙間から朝日が差し込む中、
リベル・アーツは一歩、前へ踏み出した。
その手には、白紙の憲章が握られていた。
ザルド:「……これは?」
リベル:「“建国宣言”だよ。
でもこれには、俺の言葉じゃなく──
“皆の言葉”を載せるつもりだ」
ティア:「いま、この世界には“国を選ぶ自由”がない」
ミーナ:「でも、この“白紙の街”に、みんなの思いを書けばいい──」
ハルク:「一人ひとりの選択が、国を作る。せやろ?」
【リベシティ建国憲章】(抜粋)
・“選べる自由”を基本理念とする自治連邦国家
・5つの力を国民教育の柱とする
・誰もが住む、学ぶ、働く、使う、守る権利を持つ
・強制せず、競わせず、共に育ち合う社会の構築
そして、世界は動いた。
・マネフエル村からの資産管理隊
・ホケマクリ村からの修理師ギルド
・リッチナーンからの投資教育庁
・ゴルトランス王国からの連邦事務局
・封鎖領からの言語普及ネットワーク──
かつての旅で出会った仲間と都市が、
ひとつ、またひとつと集いはじめた。
レオ、ユーク、カリナ、ティオ……
かつて救われた者たちが、今度は“誰かを救う側”として帰ってきた。
【スキル最終進化:リベル・アーツ】
《自由の力・継承》──
選ばれることで続いていく、“奪われない未来”を紡ぐ力。
ザルド:「……敗北ではないな。
私は、時代に選ばれなかっただけだ」
リベル:「あんたの信念も、誰かの希望だった。
でも今は──この時代が、俺たちの“未来”を選んだんだ」
光が差す。
廃墟となった王城の中央で、リベルは高らかに叫んだ。
「──ここに、“リベシティ”の建国を宣言する!!
これは、自由を諦めなかった者たちの街だ!!
お前たちが選ばなかった未来を、俺たちが創る!!!」
【To be continued…(最終話・後編へ続く)】