第122話 「言葉は刃を越えて──リベル・アーツ学園、包囲戦!」
──リベル・アーツ学園 地下教室、未明。
空気は張りつめていた。
ユークが発信した“地下新聞”は、瞬く間に広がり、
封鎖領の街中に“読める者”を生み出し始めた。
そしてそれは、政府にとって“最も恐れる兆候”でもあった。
中央命令:
「リベル・アーツ学園、および関係者を排除せよ。
文字と知識の再流通を止め、記録はすべて消去とする」
夜明けと共に、重装備の“思想鎮圧部隊”が、
地下への入り口を一斉に包囲した。
ミーナ:「ついに来たわね……これが、この国の“抵抗反応”……」
ティア:「でも、ここで引いたら──“言葉を教えた意味”がなくなっちゃう……!」
ハルク:「バリ師匠の教えや。
“守る”ってのは、誰かの自由に“責任を持つ”ってことや──やったるで!」
【スキル展開:リベル】
《守る力・知識防衛陣》──
学園の“授業履歴”を魔導コード化し、地下回線で分散保存。
データを消されても、再構築可能なバックアップ機構を設置。
だが、圧倒的な武力と情報遮断が迫る。
地下の入り口は崩され、生徒たちは追い詰められていく──
そんな時だった。
重い扉の奥から、もう一つの“声”が響いた。
「──貴様ら、子供に何を教えた?」
現れたのは、封鎖領の最高統治官──ドクトル・ブランク。
かつて学術国の権威とされた人物であり、
今はその知識を“封じる側”へ回った冷酷な支配者だった。
ドクトル・ブランク:「知識は、混乱を生む。
自由は、民衆に過ぎた幻想。
お前たちは、“夢という麻薬”を配っているにすぎない」
リベル:「違うな──“知らないこと”こそ、最大の支配だ」
「知れば、人は自分で考える。
考えれば、選べる。
選べれば、自由になる。
それが怖いから、アンタはそれを閉じ込めたんだ」
ブランク:「ならば見せてもらおう。
お前たちの“学び”が、この鎮圧を超える価値を持つかどうか──」
戦闘開始:思想鎮圧部隊 vs リベ一行+生徒有志チーム
教室は戦場と化した。
だが、リベルたちは“暴力”ではなく“戦略”で対抗する。
・学園の魔導灯が一斉に文字を投影し、混乱する敵の視覚
・習いたての生徒たちが声を揃えて“言葉”で敵に訴える
・ティアが創った“学びの詩”が、響きとして部隊の意識に揺さぶりをかける
ミーナ:「私たちは、銃じゃない。教えることで戦ってるの──!」
【スキル覚醒:リベル・アーツ】
《使う力・意志の光》──
知識・経験・感情を融合し、相手の“信念そのもの”に語りかける力
リベル:「ドクトル・ブランク。
あんたも、かつて“教える喜び”を知っていたはずだ。
もう一度、選べよ。“教える側”に戻るって道を──!」
──沈黙の後。
ブランクは、自身の手で制圧命令書を破り捨てた。
「……教えよう。“恐れる者”ではなく、“信じる者”として──」
【封鎖領、思想抑制体制崩壊】
・リベル・アーツ学園、正式に“自由教育機関”として認可
・識字率、3ヶ月で42%上昇
・初の市民向け新聞創刊:『朝の言葉』
ユークの新聞は、今や全土に広がり、
「読むこと」「考えること」「語ること」が再び国を満たし始めた。
リベル:「やったな、みんな。
学びは、生きる力だ──」
【To be continued...!】