第118話 「王の檻──“支配する者”の孤独と選択」
──ゴルトランス王国、王宮最上層「鏡の間」。
そこには、黄金の王冠を戴くひとりの男がいた。
王の名は──レイグロス四世。
かつて、この国の“経済改革”を掲げて即位した人物であり、
皮肉にもいま、その制度に囚われた“最も自由のない男”だった。
リベルたちは、王の招集を受けて謁見の間に足を踏み入れる。
レイグロス:「……よくぞ、我が国に変革をもたらしたな。
だが聞かせてくれ。“民が自由を持つ”とは、
本当に“支配が不要”ということなのか?」
ミーナ:「王の役目って、“選択肢を奪うこと”じゃなくて、
“選択肢を整えること”なんじゃないですか?」
ティア:「今までだって、“王が守るために作った仕組み”が、
いつのまにか“民を縛る牢屋”になってた──
でもそれ、壊すんじゃなくて、直せるんじゃないですか?」
王は目を伏せ、静かに言った。
レイグロス:「……我が父は、改革に失敗した。
民に選ばせれば、混乱を招くと証明された。
ならば、選ばせぬ道を選ぶしかなかったのだ」
リベル:「でも、“選ばせない道”も、やっぱり選択だろ?」
「だったら、俺たちは“別の選択肢”を示しに来た。
誰かの犠牲の上じゃない、“全員で生きる未来”を──」
【スキル発動:リベル】
《選ぶ力・共選の契約》
→ 支配と服従ではなく、参加と連携による“統治の再構築”
レイグロス:「……我が治世は、今日限りとしよう。
新たな形で、この国を民と共に治める。
その名も──“ゴルト連邦自治圏”」
ハルク:「王様、あんた……覚悟キメたな」
ミーナ:「選んでくれて、ありがとう──!」
ゴルトランス王国、連邦構想に正式加盟
“金と自由は対立しない”、を証明した街として、
世界に新たな希望を刻み込んだ──
次の目的地は──
長く孤立し、“知識すら禁止”された閉鎖国家──“知識封鎖領”!
そこでは、知ること・学ぶことすら禁じられていた。
【To be continued...!】