第117話 「信用を配れ──リベ式金融モデル、起動!」
──翌日。
王国の経済中枢区域、通称「ゴルド・プラザ」。
そこに、臨時で設けられた“金融実験区域”にて、
リベルたちは大胆すぎる提案を公表した。
提案名:リベ式信用共有機構(RCS:Rebel City Share)
コンセプトはシンプル。
「金がない人でも“信用”を価値に変えられる仕組み」。
ミーナ:「投資対象を“人”にする──
つまり、信頼と努力が“通貨”になるの」
ティア:「学び続ける人、貯める努力をする人、
日々の小さな行動が、“信用ポイント”になるんだよ」
RCSの3本柱:
信用通帳制度:
自分の生活習慣・教育実績・地域貢献を記録し、“信用”として資産化
コミュニティ・クラウド投資:
資金がある市民が、自ら選んで支援対象を選べる民主型投資
相互扶助型ファンド:
「困った時はお互い様」を可視化する共同保険モデル
王国市民たちは、最初は戸惑い、やがてざわめき出した。
「これって……“金を持たない俺”でも、何か始められる……?」
「努力が、ちゃんと見てもらえる社会……?」
一方、ギルドスは沈黙したまま、データを睨んでいた。
──しかし、たった3日間で起きた変化は、彼を無視できないものだった。
王国経済データ速報:
・下層街の商取引:19%増加
・生活満足度調査:42%向上
・初めて起業を志した市民数:14,000人以上
ギルドス:「……“金を配る”のではなく、“信用を共有する”……か。
バカげた理念と思っていたが──
実際に“人”が変わっていくのを見ると、無視できんな……」
【スキル覚醒:リベル】
《自由の力・価値転換》──
“お金”という概念に縛られない、新たな価値基準を社会に浸透させる力。
そして、王国評議会はついに決定を下す。
「ゴルトランス王国は、リベシティの“自由連邦構想”に参加する。
我らは、“金と自由”の両立を共に模索する──」
市民:「ありがとう……“人生が、自分の手に戻ってきた”気がする……!」
ティア:「リベル……また一つ、未来が変わったね」
リベル:「でも、これは始まりにすぎない。
“選べること”の大切さを、次の街にも伝えなきゃな」
【To be continued...!】