第98話「法の名の下に──世界は“選ぶこと”を裁くのか?」
──カルナ帝国・最高評議院。
古代建築を模した巨大な法廷には、帝国の官僚・貴族・宗教代表など、
100人を超える高位存在が集まっていた。
中央の席に拘束されたのは、リベル・アーツ。
彼の両脇には、同じく捕らえられたティア、ハルク、ミーナの姿があった。
裁判官:「被告人・リベル・アーツ。
貴殿は“思想拡散罪”および“秩序破壊誘発罪”に問われている」
リベル:「……選んで生きるだけで、罪になる世界なのか?」
【公開審理】開始!
帝国側はこう主張する。
「“自由に選ぶ社会”は、人々の不安と混乱を招く。
“自ら決める責任”に耐えられない者が、秩序を壊す。
ゆえに、自由は“制限されるべき感情”である」
その言葉に、会場の市民や官僚たちは静かに頷いた。
まるで洗脳のように、無自覚に。
だが──リベルは黙っていなかった。
リベル:「じゃあ聞く。
“選ばされた人生”と“選んで失敗する人生”、
どちらが本当に“不幸”なんだ?」
「俺たちは、貯めて、稼いで、増やして、使って、守って──
自由を自分の手で掴む“仕組み”を築いてきた」
「それを“感情”のせいにして、“禁止”することこそ──
自由に“怯えてる証拠”じゃないのか?」
【スキル発動:リベル】
《自由の力・反証》
→ “秩序の名のもとに隠された支配”を可視化する!
そのとき──
地下同盟の青年・ケルネが傍聴席から立ち上がった。
「……私はこの帝国で育ち、この制度の中で暮らしてきた。
でも今日、この人の言葉で気づいたんだ。
“自由が不安”なんじゃない。
“不自由に慣らされていた”だけだったんだ──!」
【共鳴発動:市民側】
《自由の力・覚醒の波》
→ 一部市民に“価値観の崩壊”が始まる!
裁判官たちは狼狽し、強制排除命令を下す。
しかしそのとき──
法廷の天井から光が差し、バリ師匠の幻影が現れた。
「──あんまりやで。
“自由”が問われとるなら、ワシも証人に立たせてもらうわ」
【証人召喚:バリ・モルディブデ・ザイアール】
→ “自由”の体現者、法廷に出現!!
次回、世界の価値観がひっくり返る──