創作における「好きなもの」と「書くもの」が食い違っている
ざまぁ書いてることが大体な短編書きのよもぎです。
しかし私は実際のところ別にざまぁは好きなんですけど、ドストレートな恋愛モノや悲恋・メリバモノのほうが好きです。
ドストレートと言っても、私は異種族恋愛が好きです。エルフと人間とかですね。どちらかが人間、どちらかが異種族、というのが好きです。
最初に異種族恋愛から話していきますと、なんといっても異種族って寿命の違いがあるじゃないですか。
なので、その一瞬はすごく幸せです。
でも人間は異種族を置いて死んじゃうんですよ。寿命で。
じゃあ残された側はどうなるの?って話になってきて、人によってこれは書き方色々あると思います。
私はもうアレです。純愛こそすべてです。
思い出をよすがにその後の生涯、死に別れた人間のことを思って生きる異種族が大変大好き侍。
子供とかいなかったりするともう地獄が深くていいですね!いても地獄は深いかもね!
「ねぇパパ、パパは再婚しないの?ママは許してくれると思うけど」
無邪気に問うてくる成長した娘。百年くらい経過してるとなおよしですね。
で、異種族の父は微笑むだけで何も言わない。
これ。
あの人だけを思っていたいとか言わなくていい。
分かってるから。
おじさん何もかも分かってるからね。
心の中のなんでも分かるおじさんをチラ見せしてしまいました。
よく都合よく「二人の寿命を分け合って死ぬ時は一緒」みたいな設定もありますけど、あれは邪道ですよ。
お互いにありのままを生きてありのままに死に別れるから異種族っていいんじゃないの!?
結局人間ちゃんが長寿になるのなら最初からヒト同士でよくね!?
こうなるんですよ。
はいここで悲恋・メリバが混じってくるわけです。
悲劇こそ美しいと思っている人間なので、思いあい、大事にしあいながらも、どちらかはどちらかを置いてこの世を去って、残された方はより長い時間を生きていくっていう美しさがさ…いいじゃん……。
異種族恋愛はそこがいっちゃんよろしい。
まあ私、異種族恋愛で同じ寿命になる話書いたし設定として残っちゃったんですけど。何もかも台無しだよ。
で、悲恋・メリバに関しては、「ロミオとジュリエット」を代表として、人間ちゃんって元々そういうの好きじゃないですか。
ままならぬ恋。道に反した恋。
そういうのが都合よくかなわず、むしろ現実は逆方向に走っていく。
たまらねえぜ。
でも完結してない悲恋・メリバって読むの辛いから完結してるやつしか読めない。
小雨を浴びるのはつらいけど、大雨ならTMRごっこしながら浴びてもいいみたいな感じ。
タグで結末知ってても着地点がね、ないとね、悲恋とかメリバって踏み出しにくいです。
実際、ものすごく設定好き!って悲恋系小説を読んで更新を待ってた時があったんだけど、更新がね……一年以上途絶えて、それ以降も更新はすごくゆっくりで待てなくてもう読むのやめてしまった過去が。
ファンタジーとかならまだゆっくりでいいけど悲恋メリバが確定してて面白い話でそれやられると雨乞いしないと滅ぶ村の気持ちになっちゃう。
でもこれ面白いとこがあって、私、ハピエン脳でもあるんですよ。
自分が書く話はなんだかんだでハッピーエンドにしたいんです。
悲恋・メリバを読む分には「ああ^~たまらねえぜ」って気持ちでいられるんですけど、書くとなると気持ちが沈むんですよ。
どうしても書かないと心が死ぬ!って時は書きます。実際書いたのが短編に上がってますしね。
しかしです、基本としてバッドエンドは書けないんです。
だってメンタルに来るから。
だからすごい上手に悲恋・メリバを書ける人はすげえなあ……って気持ちです。
バッドエンドもそうです。
悲しい終わり方すると分かってる話を長編でなんて書こうものなら「ブラボー……おお、ブラボー……!」って拍手です。
それでいて綺麗に終わってるともうスタンディングオベーション。万雷の拍手を捧げる他ないです。
私は多分、自分で書く分には書いて衝動をスッキリさせたいのと、自分が読んでスッキリしたいのとが同時にあるんだと思います。
なので分かりやすい勧善懲悪というか、ざまぁが主体になるんじゃないかなと。
そんで長編もそこまで手を出さない。話が複雑化してきますからね。
さっと書いてさっと読んで仕上げることができる短編ってのは、なるほど、短気なところもある自分に向いてるんだなあと思う次第です。
書き手の皆さんは、「好きな作品傾向」と「書く作品傾向」は一致してますか?
私は三割から四割ほどは一致してるかな、という感じです。
好きな傾向と書く傾向があまり一致していない、という方で、理由がよくわかっていない方は、一度整頓してみると面白いかもしれません。
もしかすると新たなジャンルへの道筋が開けたりするかも。