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コントラクト&セブンス  作者: 空乃
立花凛、レヴィ 〜出会い編〜
5/33

やめてくれ

どうも、青です!!第五話「やめてくれ」です!!

今回も楽しんで頂ける嬉しいです!!

「僕の嫉妬…?」


凛はあっけらかんとしていた。

蛇は続けて言った。


「私は人間の嫉妬がだぁい好きなんだ。嫉妬なんてのは生きていればみんなするものさ。そうしなくちゃ自分を守れないのが人間だからね。でも…」


そこで蛇は話すのを止め、こちらをじっと見ている。なんだかなんでも見透かされているかのようで気味が悪い。


やめてくれ…そんな目で僕を見ないでくれ…


凛は思いっきり蛇からの視線を嫌がり逸らした。

そして蛇はまた話し出した。


「でも、君の嫉妬は特に最高だよ。立花凛たちばなりん。」


…やめて。


「……やめてくれ。」


「私が特に好きなのは…」


「…やめてくれ。」


「やっぱり小学校の成瀬秋兎なるせしゅうとくんのやつかなぁ」


「やめてくれ。」


「あれは最高だったよ。橋のところで…」


「やめろって言ってるだろ!!」


気づけば凛は涙を流し、爪が食い込んで血が出るほど力が篭ってしまっていたらしい。

蛇が語ったのは凛が一生拭えない罪。他人には絶対に知られてはいけない罪だった。


な、なんでこいつがこれを知っているんだ…?


一回は黙ったが蛇はまた話し出した。


「ね?分かったでしょ?君がなんで嫉妬なのかはさ。これで分かったとは思うけど契約は大罪のテーマに合っている人物と結ぶんだ。」


しばらく凛は黙っていた。色んな感情が出てき過ぎて混乱していた。

とにかく今は何も話したくはなかった。


⚫︎⚫︎⚫︎


少しの間凛は座り込んでいたが立ち上がった。

そして虚な目で蛇を捉え言った。


「お前と契約すれば助かるんだな。」


蛇は待ってましたと言わんばかりの笑みを浮かべる。


「あぁ、絶対助かる。約束しよう。」


凛はその言葉聞いてあたりを見回す。

そして1人の女子生徒を見つけ、歩み寄った。

彼女は教室や廊下の窓のいくつもの破片に胸を貫かれていた。

口からは吐血をし、手足は普段曲がらない方向へと曲がっていた。それに微かに目から頬を涙が伝った跡が見えた。


可哀想に。僕のせいで。こんな。


凛はこの目に焼き付けておかないといけないと思った。きちんと罪を背負わなくてはいけないと思った。


「レヴィアタン…いや、レヴィ。僕はお前と契約をする。だから治してくれ。」

「お、その応えを待ってました。今ここにレヴィアタン、そして立花凛の契約の証を示せ。」


レヴィがそう唱えると凛の右手の甲が光り出し、何かの紋章みたいものが刻まれていく。痛みはない。

やがてそれは蛇の紋章へと姿を表せた。


「これは?」

「私と君を繋ぐものさ。それが契約の証。っと、契約もすんだし。」


周りを見渡す。瞬く間に崩壊していた建物は治り、色んなところに拡散されていた炎も消え、倒れている人達の傷などがみるみる治っていく。


「よし、これで完了かな。」

「ありがとうレヴィ。ところで僕はこれから何をすればいい。」


そう言うとレヴィは凛の右手の甲の紋章へと入っていった。

そして右手の甲から声が聞こえる。レヴィの声だ。


「別に私達は殺し合いをしろとかは言わないさ。観察してるだけ、暇つぶしさ。だから何もしなくていい。ただ…」


レヴィは最後に引っかかっる言葉を残した。


「私達大罪人は互いに引力のようなもので引き寄せ合う。だから何をしてもしなくても何かしらはおきるね。」

第五話「やめてくれ」はいかがでしたか!!

次回も楽しみにしてくださると嬉しいです!!

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