第二ラウンド開始
戦いは防戦一方。真冬のムチを剣で弾く。
お互い精神的にも余裕のない戦いだった。
「ハア…ハア…クソッ…!クソォォォ!」
ブゥンブゥンと音を立ててどんどん加速していくムチ。対応するので精一杯だが、昔の僕じゃ目で追うこともできなかった。数ヶ月の訓練が生きていた。
それにしても真冬は最初は余裕のある感じだった。のに今は必死に何かに怒っているような。
小春の夢の話をしてから…
「…アハっ!!」
考え込んでいた凛の足にムチが掠った。
…痛い。
掠っただけなのに…
「ククク…終わりだァ!!」
足に続き、肩、左腕、脇腹など真冬の連撃を喰らってしまった。
足の力が抜けて膝をついた。真冬が連撃をやめた。
しまった。これはまじでやばい。
「自分の…血が…痛い…痛いよ…」
「ずいぶん生半可な気持ちで来たんだな〜きっと大丈夫だと、死ぬわけないと。そう安心してきたんだろ?舐めるなよっ」
「グハッ…!!」
真冬の右足が思いっきり凛の顔を蹴っ飛ばした。
「正直期待ハズレだな。もうちょっとやると思ったけど。」
床に転がる凛。
ここに広がってる血って僕の、なんだよね。
こいつの言う通りだ。戦いを僕は舐めてた。きっと死なないって思ってた。
悔しいな…こんな…呆気なく終わるのか…
「そろそろトドメさすか」
真冬は右手を振り上げた。
「さようなら、立花凛。」
右手を振り下げた瞬間。
「…ハァ!!」
何かが真冬目掛けて飛んできた。入り口の方から。
槍のような長い棒。銀色の色をした武器。
「…クッ!!」
真冬はその槍をムチで弾き飛ばした。
ガチャンと音を立てて床に落ちた武器は消えて行った。
そして入り口からカツっカツっと誰かが入って来た。
「誰だ!」
真冬の問いには答えず入ってきた女の子の顔を見て凛は驚いた。
「…どう…して………エリス。」
「お待たせしましタ!」
そう、来たのは久礼野エリスだった。彼女はニコッと笑い凛に話しかけた。
「無様だな。レヴィアタン」
「ベルゼブブ」
「あぁ、思い出したぞ。あの時の豚か。見逃してやったのにどうしてここに来た。」
真冬がエリスに向かってそう言った。
エリスは真冬を睨みつけてこう言った。
「この人は仲間なのデ。それに二人で潰せるうちに潰しておきたいのデ」
「二人ィ〜?そいつにはもう何にもできないんじゃない?」
「やれますカ?立花クン」
エリスが歩み寄ってそう言った。
超えたい。まだまだ死にたくない。こんなやつ、超えてやりたい!
「うおおおおおおおお!!!!!」
「…へぇ、やるじゃん」
力なんて入ってない。視界もだんだんぼやけて来ているし、限界は近いらしい。
フラフラッとしながら右手に全力を注ぎ込み剣を作り出す。
「エリス…」
「ハイ。なんでショウ」
「ありがとう…」
「イエイエ!第二ラウンド開始ですヨ!」
「おぉ!」
僕とエリスは同時に真冬へと立ち向かった。
今回もありがとうございました。次回もお楽しみに。




