なんで
放課後。
朔がチャイムと同時にこちらに突っ込んで来た。
「小春!はやく行こ!立花くんのとこ!」
「え?あの一応確認なんだけど、なんで?」
「ちょっと小春〜、昼休みに尾行しようって言ったじゃん〜」
「あ、あれ本気だったんだ…」
「さ、早く準備して!」
朔は目をキラキラさせながら鼻息荒くして語った。
よっぽど尾行が楽しみなんだろう。
私たちは帰り準備をして教室を出た。
すると、私たちの教室のドアの前に宙ちゃんがいた。
「やっと来ましたか。」
「悪い悪い!それで立花くん達は?」
「今さっき出たところです。すぐ追いつきます。行きましょう。」
どうやら私たちを待ってくれていたみたいだ。
やっぱり優しいな…。
「よーし!メンバーも揃ったことだし行こう!」
朔が一言そう言い、三人は凛の後を追った。
「ここもクリア。ここもクリア!いないみたいだね!立花くん」
「朔、ちょっと声大きいよ…」
「そうですよ。もう少しボリュームを…」
「あれ〜?」
「…!」
三人の背後から声がし、一斉に振り返った。
そこに居たのは…
「久礼野…エリス…さん?」
「ハイ!はじめましてテ!エリスって呼んでくださイ!」
「私は朔、こっちが小春で、宙!」
「朔サンに小春サン、宙サン!覚えましタ!」
いつの間にか私たちは久礼野さんとはじめましての挨拶をしやっていた。
「っと。みなさン!なんだか面白いことしていますよネ!」
ここにも目をキラキラ輝かせこちらを見つめる者がいた。
朔がその眼差しに耐えられなかったっぽくて話始めた。
「立花くん、探してるんだよね。エリスちゃん見てない?最近よくいるよね」
「立花サンなら先ほど昇降口に向かっておりましタ!隊長!」
久礼野さんはビシッと敬礼をして朔にそう答えた。
「くっそ帰る気なのか!逃がさん!付いてこい!三人とも!」
そう言って昇降口に向かって全力ダッシュをする。
というか三人って、いつの間にか久礼野さんも仲間になっているし…。
昇降口に付き、目の前には昇降口から出て間もない凛が歩いていた。
私たちも靴に履き替え後を追った。
今日は一人のようだ。
四人が木陰に隠れた時、凛が立ち止まった。
「ちょっと、なんかフリーズしてるけど。」
朔がそう言い四人で様子を見ていると、久礼野さんが…
「こんな時ニ!」
そう言って急に怒りの顔色を見せて木陰から凛のほうへとび出して行った。
「ちょっと、何がどうなっているわけ〜?」
釣られて私たちも凛のほうへ向かった。
すると、凛と久礼野さんはある一人の男を睨みつけていた。
なんでこの人が…ここに…?
「…え?」
「よう、出来損ない。」
「なんで」
「お前のような出来損ないには興味ない。そこの立花凛に用があるだけだ。」
「凛に何するつもり?…兄さん」
愛読ありがとうございました。次回もお楽しみに!




