もっと一緒に居たい
第十六話「もっと一緒に居たい」
本田宙 〜過去編〜はこれにて終わりです!!
「……分からない」
「え?」
「分からないんです!あなたも!奈加野くんも!どうしてそんなに信じれるんですか!」
私は一番彼に聞きたかったことを直接聞いた。
「信じたら!裏切られた時すごく悲しくなるんですよ!なのになぜ?」
「君は裏切られたことがあるんだね?」
「…!」
「そういうもんさ。でもさ、だからって最初から関わらないってのは逃げてるだけなんじゃないかな?」
「…逃げる?」
「嫌なものから目を背けているだけだよきっと。」
「じゃあどうすればいいんですか!」
「答えは誰だって分からない。だから自分で知って関わっていくしかないんだよ。」
「じゃあ立花くんは…裏切られないのですか?」
「うぅん、それも分からない。でも孤独だと思った時、その時は僕がいるって約束するよ。そうやってゆっくりでいいんだよ、ゆっくり君は君らしさを見つけていけばいい。」
「私…らしさ…」
私は彼に今すごく期待をしてしまっているのかもしれない。彼ならちゃんと見ていてくれる気がするから。
保健室の窓から微風が吹いてくる。そしてカーテンが揺れ、その窓から猫がいつの間にか逃げていた。
その後、私の大声で運悪く立花先生が駆けつけてまた彼は連れて行かれた。少し覗きに行ったがだいぶお灸を据えられてた。
私は今日、背中を押してもらってやっと一歩踏み出せた気がした。
⚫︎⚫︎⚫︎
それから一週間後くらいのLHRでの出来事。
立花先生がパチっと手を叩き周りを静まらせた。
「はーい!じゃあこのクラスのクラス委員長と副委員長やってくれる奴いるかー?推薦でも立候補でもいいぞー」
また周りがぞわぞわしてきた。どうせ、押し付け合いでもしているんだろうか。誰もあげないのがオチだろう。
こういう時推薦となると頭のいい人だったり、陽キャの人だったりするものか。
もし、私がやるって言ったら彼は何て言うだろうか。ひょっとしたら褒めてくれる…?
「お、やってくれるのか本田!」
…あれ?私、手上げた…?ちゃんと上げてる。
みんな注目してるし断れない。
「はい、やります。」
「よし、委員長決定!さぁ、委員長。副委員長は誰がいい?」
誰がいい?というのは友達がいない私には難しい問いだった。
でも私は一択だった。私は後ろの席の方で机に肘を突いてる彼を指差した。
「彼でお願いします。」
「え?」
「彼?あぁ、立花だな。分かった!」
「いやいや、それって決定なんですか?」
「決定だ。委員長の推薦だからな!」
「そ、そんな」
1-Bのクラス委員長、本田宙。副委員長、立花凛に決まった。
私は彼となら変われるのかもしれない。変わりたい。
彼をもっと知りたい。そして知って欲しい。もっと一緒に居たい。
暗闇の孤独から私を彼は連れ出したんだ。だから…
「責任、取ってくださいね。」
孤独だと思ってたらあなたが来てくれる。だからいつでも来れるように隣に居させてあげます。
これは周囲と孤立し、孤独だった少女に小さな小さな蕾が芽吹くお話。
次回から新章です!
お楽しみに!!




