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第13話【強者に送る言葉。】

 「頑張って」という無責任な言葉に、今日立ち向かった人たちへ。

 「なぜ?」という疑問の目に、新たな自分を見つけた人たちへ。

 「戦えよ!」という圧迫に、真っ向から勝負した人たちへ。


 僕は誉めよう。僕は感謝しよう。僕は手を叩こう。あなたはともかく頑張ったのだ。今日という一日をしっかりと乗り越えたのだ。そこに何も問題はない。


 大丈夫。あなたはどんな問題にもめげずに向き合えるだろう。逆に少し心配なくらいだ。誰にでも弱い自分が隠れているのだから。どうか無理をしないでほしいと願う。


 余計なお世話かもしれないが、たまには少し休んでみたらどうかとお勧めしたい。人は疲れてしまうと盲目になる。自分の幸せや世界の動きに。そして時に忘れてしまう。この世界の弱い存在を。もちろんあなたも持っている、弱さ。


 もちろん、あなたに何か苦言を漏らす必要はない。あなたは頑張っているし強いのだから。ただ、私は一つだけお願いしたい。どうか、あなたの様に強く生きられない人間たちに対して、そんな目で見ないで欲しいのだ。その人は約束をすぐ破るかもしれない。その人はすぐ自身を守ろうとするかもしれない。その人はすぐ逃げてしまうかもしれない。


 世界の秩序や倫理的に見れば、約束を守れない人間は糾弾されるべきというのもわからなくはない。ただ、どうしても弱い人間たちはそうせざるおえない時があるのだ。そして、その失敗の時点で本人たちは酷く傷ついている。自身の存在を揺るがし、責め、苦しんでいるのだ。だからどうか、そんな目で見るのだけはやめてあげて欲しい。その目は、より彼らを駄目にしてしまうのだから。


 その代わり、黙って見守ろう。本当に彼らが立ち上がれば、それは力強いはずだ。あなたにとっても。


 許す素晴らしさを知ろう。そこには、本当の影が見えて人生をより豊かにする力が秘められている。


 見守る勇気を持とう。そこには、あなたの心を、視線を美しくする光が溢れている。


 悪口ではなく愚痴を言おう。そこには、あなたの本当の優しさが流れている。


 その目の力を少し抜こう。そこには、偏見のない世界が映し出されている。



 体に力を入れて、その領域から動けなくなる前に。


 ほんの少し優しさを手に入れよう。


 皆、本当に沢山の皆が視野を広げようとしている。


 それはとても素敵なことだ。


 手を取ろう。涙を受け入れよう。世界を見つめよう。


 あなたも、急に弱者になってしまうかもしれないのだから。 


 その時にあなたが自分を責めない為にも、今美しくなる時だ。

 【弱者に送る言葉。】を反対側から見た世界です。僕の周りにも弱い人も強い人も沢山います。ただ、時折見かける強者の殺意にも似た視線が悲しくてしかたがないのです。この文章は単なる僕のエゴでしょう。ただ、その上で強い人に見て欲しいと思います。本当の強さは、現時点の僕にはこういうことだと思っているからです。

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