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11月15日 赤いコーン

 なんか学校がどうでもよくなっていた俺は、クラスに入りにくくなっていた。体育祭くらいまではよかったのかもしれないが、受験勉強真っ最中の生徒が多いのに自分が入るのに気まずくなっている。ただ、高校だけは卒業しないといけない。これは、自分で決めた目標だった。


 ー11月12日ー


 山﨑「どした?」

 俺 「まだ、捕まってないのか?」


 一度は銃口を俺から外した板山だったが、俺が電話する時には再び向けた。


 山﨑「ああ。なんとかな」

 俺 「今、どこにいる?」

 山﨑「今は、さっき一緒にいた反対側だ。たぶんお前のところからだと10分くらいになるだろう。赤いコーンが目印になる」


 反対側ということは、ここから右に回ればいいのか。


 俺 「今からそっちに行っていいか?」

 山﨑「ああ。お前は、どこら辺にいるんだ?」

 俺 「場所がよくわからないんだよな」


 板山に場所を聞かれても答えるなと言われていた。


 山﨑「そうか。じゃあ、ここで待ってるよ」

 俺 「ありがとう」

 山﨑「もし、何か起きたら場所を変えてるかもしれない。その時は連絡を入れるよ」

 俺 「わかった」


 なんとか、板山の言う通り山﨑の場所までは行けそうだ。問題は二人が対面した時にどうなるか。本当にコイツに合わせて大丈夫なのかは未だに疑問だった。


 山﨑「じゃあ、切るな」

 俺 「ああ」


 画面は通話中から通話終了への文字に切り替わっていた。これで、もう山﨑は追い込まれた。どうするんだろうか?


 俺 「終わったぞ」

 板山「どこにいるって?」

 俺 「ここから歩いて10分くらいのところらしい」

 板山「他に何が言ってないのか?」

 俺 「赤いコーンがあるところって」


 板山は、山﨑の現在地を必死に考えているようだ。


 板山「なるほどな」

 俺 「どうすればいい?」


 少し考えながら答えた。


 板山「俺は、お前の少し後ろからついていく」

 俺 「わかった」

 板山「お前は、俺のことをアイツに話すな。それは変わらず条件だ」

 俺 「わかってるよ」


 それだけバレたくないのなら、もっと何かすればいいのにな。板山の狙いは全然わからない。


 俺 「もう行っていいのか?」

 板山「ああ。大丈夫だ」

 俺 「じゃあ、行くぞ」


 さっきまで向けていた銃口を再び外した。この後、俺たちはどうなるのだろうか?

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