表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
66/75

11月6日 山下達也

 俺は、山下と放課後にベラベラと喋っていた。これまで一緒にいた谷口、村田、佐藤たちと絡むことは徐々に減っている。これは、山下も感じていた。当たり前だけど、やっぱり寂しい。


 俺 「進路どうするんだ?」

 山下「何も考えてねぇな」


 やっぱり、そうだよな。


 俺 「そうかぁ」

 山下「お前は?」


 ここ最近、いろいろ考えて思ったことがあった。


 俺 「相変わらず、見つからないけど」

 山下「一緒だな」

 俺 「でもさ、俺なんかしそうなんだよな」

 山下「え?どういうこと?」


 真っ直ぐな瞳を見つめた。


 俺 「将来に不安がなくなったというか」

 山下「そうなの?」

 俺 「ああ。なんか、自分でもよくわからないんだけどな」


 なんとなく山下は、納得した様子だった。


 山下「俺は、そういう自信あるお前嫌いじゃないよ」

 俺 「なんだよ、それ」

 山下「高校卒業しても、俺たちならなんかになれそうだな」

 俺 「ハハハハハハ。そりゃあ、そうだな」


 お互いの顔を見ながら笑い合った。


 山下「俺たちもバラバラになる時期にきたよな」

 俺 「そうだな」

 山下「明確に目標がアイツらと俺たちとは差があるんだろうな」

 俺 「ふーん。差ねぇ、、、、、、」


 明確に目標がある奴の方が上だと言われると、それは癪に触るというのは事実だった。


 山下「なんだよ、納得いかないのか?」

 俺 「そりゃあ、上って言われるとな」

 山下「上ってことはないけど、目標がある奴は強いよな」

 俺 「目標かぁ」


 目標らしい目標なんか見つからない。


 山下「目標ねぇの?」

 俺 「俺が目標もったら、無双するぜ?」

 山下「ハハハハ。なんだよ、無双って」

 

 言ってみたものの、自分でもそれが何なのかはわかっていなかった。


 俺 「じゃあ、俺たちもそろそろ解散か?」

 山下「それはありかもな」

 俺 「えー、そうなのか?」


 解散かぁ。まぁ、それも一つアリな気がしてきた。


 山下「お前が言い出したんだろ?」

 俺 「それは、そうだな」


 もう、ここまでちゃんと学校に来たし単位は最低限とれている。最悪、学校にすら行かなくてもいいとすら思った。


 山下「今までありがとうな」


 なぜかわからないけど、山下は右腕を出してきた。これは、ノリなのか?本当なのか?よくわからないけど俺も右腕差し出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ