表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
65/75

11月5日 ジワジワ

 宝来がなんであんなにつよいのか俺にはわからない。けど、みんなから噂されているだけある。宝来は、サッカー部としてだけでなく、ヤンチャでも有名だった。『fours』の中でも、一番強かった気がする。ヤバい。俺は、もう、ふらついてしまっている。俺の見せ場すらなかった。右に左に、宝来の攻撃は避ける隙がない。あんなに凄いのか?あれは、まるで、ボクシング部だろう。

 俺が弱いのか?アイツが強すぎるのか?けど、ここで負けたら、もう山下とは戦えない。俺は、自分に言い聞かせた。負けたくない、負けたくない。俺は、山下にとってどういう存在なのだろうか?こんな危険な中、考えてしまった。負ける俺をアイツはどう思うのか?ちゃんと慕ってくれるのだろうか?自分の中で、まだリーダーでありたいと思っていることに驚いてしまった。

 

 宝来「もう、限界か?」

 俺 「まだまだだよ」


 偉そうに言ってはいるが、もう体がついてこない。


 宝来「じゃあ、早く来いよ」

 俺 「行くよ、言われなくても」


 宝来の挑発にすらのれない。なんて言うことだろうか?


 宝来「悪いけど、許してくれ」

 俺 「何を?」


 俺は、片目で必死に宝来を見つめた。


 宝来「俺、この前見たんだよ」

 俺 「何を?」


 余裕のあらわれなのか、語り始めた。リングのロープを持ちながら、話をしている。それが夢なのかなんなのかはわからない。


 宝来「お前は、誰かを本気で倒したいと思ったことがあるのか?」


 そんなことあるわけがない。


 宝来「ないだろ?俺は、本気で倒したいと思うやつしかいない」


 倒したいやつってなんなんだよ。何がしたいんだよ?


 宝来「さぁ、そろそろ決着つけるか」


 ここだ。さっきの宝来の語り中に蓄えた力を宝来にぶつけた。たしかに、コイツは強い。でも、俺は油断なんてない。宝来の顔面ではなく、腹に入れていく。宝来もすぐさま攻撃をしてくるが、俺はその攻撃を受けながら攻撃をし続けた。宝来からの攻撃の痛みを受け続けるも、負けずと殴り続けた。宝来もなんとか攻撃を守ろうとしている。俺たちは、言葉が交わさずともお互いの拳と拳で伝えたいことを伝えていた。きた!宝来がよろけた瞬間、すぐさま顔面に攻撃を入れる。このままならいける!俺は、一気にたたみかけた。弱い力ではあるが、立て続けに攻撃をしかける。ゆっくりジワジワ、宝来に聞いている気がしてのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ