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10月31日 宝来海斗vs三上龍志(第2試合)

 昨日の激戦で俺の体は、たくさん腫れていた。体のあちこちが赤く腫れている。こんな学校で家の外を歩きたくないというのが本音だった。けど、その腫れとの代償として俺はある秘密を知ったのだ。それが、俺にとっていいのかどうかはわからないのだけど。


 ー10月30日ー


 第二試合目。宝来と三上は、激しい撃ち合いが行われていた。どちらも一歩も引かないすごい展開だった。俺たちの外でも緊張感の漂う空気が張り詰めている。二人が暑くならないように、扇風機を回していた。ゆっくり扇風機のクビがまわり、宝来の方に風が吹く。宝来の髪はゆっくり靡いていく。一方、三上は、眉間に皺を寄せ宝来の攻撃をかわしていた。宝来の攻撃を目を細める。三上は、高身長から攻撃を繰り出す。

 山下が言っていた。宝来は、大学には進学しないと。意外だった。有名大学からもたくさんスポーツ推薦のオファーをもらっていたらしいがどこも行く気がないらしい。もう、大学でサッカーはやるつもりはないとか。それだったら、毎日遊びほうける方がいいそうだ。聖徳高校には、超有名どころとして、宝来、工藤、沢田がいる。そこに、中沢、唐沢、相田たちが加わり、超個性派集団が形成されるのだ。山下が言うには、宝来はあまり練習に行かず、チームから干されていた時期があったらしい。

 たしかに、宝来みたいな奴はチームスポーツには向かないことは理解できる。たしか、宝来の練習参加について唐沢とPK戦を行ったらしい。しかし、宝来はPK戦で完膚なきまで唐沢を倒したとか。勝っちゃダメでしょって俺は思ってしまう。宝来は笑顔を見せながら、三上を挑発していた。まさか、こんな風になるとはな。一瞬の間があくと、すぐさま宝来が拳を激しくふりぬいた。顔面と拳がぶつかり合い、三上が倒れかけた。俺たちは、息を飲みながら、ラストスパートのように三上を攻撃し続ける姿を。さっき負けてしまった工藤は、椅子に座りながら下を向いていた。おそらく、まだ試合を見れる状況ではないんだろうな。

 三上の鼻からは、ゆっくりと血が出ている。おそらく鼻血が止まらなくなっているんだろう。グローブで鼻をすすりながら、最後の力を振り絞る。しかし、宝来にはまったく当たらない。これが宝来の力か。三上は、リングから出るとすぐに座り込んだ。もう、力がないのだろう。これで、自動的に決勝に進んだのが山下と宝来。この二人と戦うためにも俺は次の試合で勝つしかなかったのだ。

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