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10月18日 何か

 なかなか寝付けない。こんなの久しぶりだな。もう日にちが変わりずいぶん時間が経っていた。月明かりが窓から柔らかく差し込んでおり、ただただ目を瞑るのが精一杯だった。私はベッドに横たわり、まぶたの裏で昨日の出来事を思い出していた。昨日、山下から聞いた『fours』。思ったよりも深かった。簡単に、話せる話題でもなかった。だから、これまで話さなかったんだと思う。それは、聞いて理解できた。でも、本当にこのままでいいんだろうか?そんなことすら考えてしまっていた。

 正直、foursについては、よくわからないというのが本音だった。聖徳高校の工藤明弥、海美高校の東藤蒼、八代総合高校の三上龍志。どいつとも絡んだことがないし、話したことすらない。この前、谷口といた時も、何がなんだかわからない。三上と合流した後、どうなったのか。もしかしたら、俺が知らないだけで、いつも何かが行われているのかも知れないけど、そんなの知ったところでっていう感じだ。知ったから、山下に対して、何か思うということもないし、何かが変わるということもない。俺にとっては、無駄な時間なはずだ。

 なのに、俺は、なぜか考えてしまう。こんなんでいいんだろうか?俺は自分自身で疑ってしまっていた。こんなはずじゃない。何か、、、、、。何かあるんじゃないか。自分の中で、何かが引っかかっていた。こんなに考えてしまっているから寝られないんだろうな。バカらしくて笑ってしまいそうだ。foursのことを考えていたら、徐々に意識が遠のいていく感じがあった。このままいけば、寝れる。そう思った。まどろみの中で、いろいろ考えてしまっていた。夢の中なのか現実の世界なのか。それすらよくわからないでいた。ゆっくり、ゆっくり意識がなくなっていく。それだけは、なんとなくわかっていた。

 そんな感覚をもっていると、もう何も考えられなくなっていく。あっ、、、、、、、。寝れそう。自然に頭の中が閉じていく。スマホの電源がなくなり、切れる感覚に近い。もう、4時を過ぎた俺は、明日起きれないことはわかっていた。あとは、何時に起きるか。遅刻することはわかっていた。昼前くらいに起きて、学校に行ければいいかな?けど、無理かな?最悪、学校を休むことも選択肢に入っていた。正直、学校なんてどうでもいい。退屈な毎日に早く終止符を打ちたいとすら思っていた。やがて俺は眠りに落ちていくのだった。

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