10月15日 五十嵐実咲
五十嵐「遠藤くん、この問題どう解くかわかる?」
俺 「そんなのわかるわけねぇだろ」
大きく問題集を開けてきた。
五十嵐「そうだよね。ハハハハ」
俺 「俺、勉強苦手なんだよね」
五十嵐「知ってるよ」
コイツに言われるとハラがたつことすらなかった。
俺 「最近、元気してるの?」
五十嵐「うん。忙しいけどなんとかね」
俺 「まぁ、頑張れよ。勉強も」
コイツとは、高校1年生の頃から知っていた。
五十嵐「ありがとう。遠藤くんも勉強したらいいのに」
俺 「しないよ、俺は」
五十嵐「なんでしないの?」
俺 「なんでだろうな。自分でもわからないな」
なんでしないの?と言われるとなんとも言いようがなかった。
五十嵐「なに、それ。フフフ」
俺 「逆に、なんで勉強してるの?」
五十嵐「なんとなくかな」
俺 「もともと賢いのに、もっと勉強するなんてスゴすぎるな」
ただただ尊敬だ。
五十嵐「そうかな?私より賢い人たくさんいるから。なんとも思わないかな」
俺 「そうなの?」
五十嵐「うん。めっちゃいるよ」
意外な返答だった。
俺 「そん中で一番賢いのは?」
五十嵐「うーん。やっぱり、陽菜乃かな」
俺 「あー、あの子ね」
五十嵐「知ってるの?」
昔から五十嵐と一緒にいる子だということは知っていた。
俺 「知ってるよ。あの静かな子でしょ?」
五十嵐「うん。土屋陽菜乃」
俺 「そんな賢いの?」
あんだけ賢くても上がいるのか。
五十嵐「うん。私があった中では一番かな」
俺 「そんなに賢いのは驚きだな」
五十嵐「でも、遠藤くんも本気出せば、賢くなるよ」
俺 「ならねぇよ」
俺は、そんな才能がある人間なのだろうか?
五十嵐「そんなこと言って、できるの知ってるよ」
俺 「なんで、わかるんだよ」
五十嵐「噂で聞いてるよ」
噂?
俺 「誰からだよ?」
五十嵐「聖徳の工藤くん知ってる?」
俺 「あぁ、工藤ね」
工藤かぁ。あの問題児は、ちゃんとしてるのか?
五十嵐「あの子から聞いたよ」
俺 「へぇー、知り合いなんだ」
五十嵐「知り合いってほどではないんだけど」
俺 「知り合いだろ?それは」
俺たちは、この後20分ほど話し続けた。




