9月24日 体育祭3
体育祭が終わって二日目の朝。俺は、昨日の休みで体自体は回復していた。しかし、完全燃焼してしまったせいか、なぜかやる気が出てこなかった。とりあえず、お茶を飲むためにリビングに向かった。朝から、クーラーがつけっぱなしということもあり、半袖だと少し寒いくらいだった。冷蔵庫を開けて、お茶を取ろうとした。"ピーンポーン"。来客か?俺は、開いた冷蔵庫の扉を閉めて、インターホーンの方に向かった。
ー9月22日ー
リレーは、第二走者の東馬へバトンが渡り、走り出した。徐々に後続との差が開いていく。1位の4組藤森は、いいスタートを切った。第二コーナーにさしかかったが、後続の三森や東馬との差は縮まらない。それでも、三森と東馬は、並走するように、先頭の藤森を追っていく。
ゴールで待っていた第三走者の水城は、ストレッチをしながら何かを考えている様子だった。東馬は、予選会で悔しい走りだったということもあり、今日は、とても気合が入っていた。俺も、レース展開を見ながら、屈伸運動を始めた。
"最下位の1年4組河勝くん。ここで、一気に抜いていくー!!"放送部の生徒は、リレーの様子をとても盛り上げていた。先頭の藤森から、みんなの視線は、河勝に向いた。
"おおっと、ここで3位の三森くん、東馬くんにも並びそうだ。三森くん、東馬くんも必死に走っています。みなさん、盛り上がっていますかー?"観客の声援は、大きくなっていく。そんなことをすると、前にいた水城が笑顔で俺に一言告げ、リレーのパスゾーンであるテイクオーバーゾーンに向かった。1位の藤森が帰ってくる。
"1位は、3年4組だぁ。今、藤森くんから、林くんへとバトンがつながったぁ。3年4組の後に来るのは、3年5組、3年1組、1年4組の4チーム。この3チームは、大混戦の模様だ。まず、バトンを渡したのは、3年5組の三森くん。三森くんは、川原くんへ。3年1組は、田村から高橋へ。そして、1年4組河勝くんが次だぁ。
5位で東馬くんが入ってくる。河勝くんは、田山くん。東馬くんは、水城くんへとそれぞれ渡していくー。おー、6番目の2年生もやってくる。みんな最後まで頑張れ!!観客の皆様も大きな拍手をお願いします。実況している生徒は、興奮気味だ。実況に促されるように、観客からも大きな声援が聞こえてくる。東馬から受け取ったバトンを水城は、力強く握り、走り出していた。




