表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/75

9月23日 体育祭2

 昨日の体育祭から一転、今日は、全く動かずベットの中で過ごしていた。


 ー9月22日ー


 各クラスの応援が大きくなる。保護者も多く見にきているみたいだ。リレーの出場選手は、グランドの真ん中に集められていた。そして、体育委員が並ぶように指示した。横に来た山下が話しかけてきた。


 山下「どう?」

 俺 「どうだろな」


 各クラスの応援で山下の声も聞こえにくい。


 山下「アンカー勝負がいいな」

 俺 「それは、楽しみ」


 山下「4組のアンカーって、誰?」

 俺 「アイツじゃねぇのか」

 

 俺は、奥にいた4組の生徒を指差した。並び順を見ると、野田だろうな。アイツは、陸上部。簡単には、勝たせてもらえない。


 山下「野田かぁ」

 俺 「自信あんの?」

 山下「陸上部抜いて優勝する方がいいじゃねえか」


 相変わらず、山下は、大したヤツだ。こんな状況で言えるなんて。一方の俺たちも負けていなかった。第一走者の柏木は、3組の生徒に手を振っており、第三走者の水城は、2年の生徒たちと話をしていた。


 先生「じゃあ、そろそろ始めます!!第一走者は、前に来てください」


 各クラスの第一走者が前に立った。俺は、柏木を見つめた。横からは、太鼓の音声が聞こえてくる。そして、横断幕も掲げて、旗も振られている。位置についた6人の生徒は、先生のピストルの音が鳴らなされるのを待った。

 "パンッ"。ピストルの音はかなり大きく、近くにいた俺まで耳を抑えるくらいだった。号砲と勢いよく飛び出したのは、我らが3組の柏木だった。柏木は、6人の先頭で第一コーナーを曲がった。柏木の表情は、どこか硬く力が入っているのがわかった。そして、後ろから、4組の谷口、5組の川口たちが追っていた。

 第ニコーナーを過ぎた頃、後ろの谷口が柏木をさらりと抜かした。谷口は、やっぱり俊足だった。明らかに、他のやつと速さが違う。口だけでなく、行動で示すそれが谷口という男だった。そんなことをしていると、今度は、川口が柏木と並ぶ。並走した状態で第三コーナーを周った。

 並んだ瞬間、グランドからは大きな声援が上がった。俺は、腰に手を当てながら、柏木を見守った。先頭の谷口は、そのまま1位でバトンをつないだ。谷口に続くように川口と柏木もやって来た。1位との差は、そんなにない。この程度であれば抜ける。3組のバトンは、柏木から東間へと渡っていった。俺たち3組は、ちょうど真ん中の3位の様子だ。第二走者が走り出す頃には、さらに盛り上がりを見せていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ