表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/75

9月11日 応援内容

 昨日の話し合いは、18時まで続いていた。向井と春田中心にいろんな意見が出る結果となった。昨日、決まったのは、全部で3つ。3つの案の担当者を決めて、その担当者中心に練習をしていくことでまとまった。

 1つ目は、ボードを使用した文字や絵のアート。これは、柏木が出した案だ。ボードを作らないといけないめんどくささはあるものの、決まれば遠くからでもとてもキレイに見えるんじゃないかと話し合っていた。ここは、柏木がしきることになった。柏木は、バスケ部のキャプテンだ。6月にあった"聖淮戦"でもゴールを決めるなど、チームの中心人物だった。顔もイケメンだし、成績も優秀。同じバスケ部の服部と連んでいることが多かった。

 2つ目は、メガホンを使用した応援歌。これは、全員から出た案だ。メガホンを使うというのは、水城が考えてくれた。まぁ、応援合戦だから、応援歌は定番だろうか。応援歌は、水城が仕切る。水城は、水泳部。今年は、全国大会出場という輝かしい実績を誇っていた。しかし、ヤンチャで他の人もモメてしまうことも多い。勉強もあまりしないから、彼が何かを本気で取り組む姿を見たことがなかった。

 3つ目は、ダンス。これは、最初に出た案だった。向井がどうしてもやりたいとひかなかったことも影響していた。ダンスは、女子中心に踊り、その間、男子は何かをすればいいということになった。なんともテキトウな内容だ。ダンスは、向井と春田がが仕切る。向井は、女子テニス部。いつも笑顔でニコニコしており、クラスの中心人物だった。普段は、春田や野島たちといることが多いみたいだ。


 山下「江!応援団長するんだって?」

 俺 「ああ」


 山下は、満面の笑みを浮かべていた。


 山下「てっきり、そういうのやらないって言うのかと思ってたよ」


 横から、1年生が歩いてきた。


 俺 「やらないって言った覚えしかないけどな」


 自分でもやるなんて思っていなかった。


 山下「そうなの?じゃあ、なんでしてるんだよ!!」

 俺 「水城が巻き込んでくるからな」


 でも、意外と嫌な気にもならなかった。この際だから、どんなことも楽しまないとという気分にいつの間にかなっていたのだ。


 山下「相変わらず、楽しそうじゃねぇか」

 俺 「まぁ、それなにりにな」


 そんなに頑張らなくても、俺には水城や柏木たちがいるということが何よりも大きな支えだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ