1層へ
ぼくが話す前に女性服の店に流弾が飛んできた。ぼくはナミとマリアをかばって連続に飛んでくる流弾の衝撃を感じた。
恐ろしい。
幕末のセットでも一度見た事があるが、榴弾を連続に発射するあの武器だけは相手にしたくない!六発の射撃が終わってぼくは中隊長がいる場所に戻ろうとした。
「森田ゆう!俺に構うな!ここに戻ったらおまえも撃つ!行け!下に行け!」
中隊長はぼくを見るようにぼくに叫んだ。
「だって!」
「そう簡単にはやられない!時間を稼ぐから!行け!」
ぼくはナミとももりんをまた見つめて唇を噛んだ。唇から血が出て血の味が感じた。
「森田ゆう!敵は本能寺にある!ここが俺の本能寺だ!」
あれは19層攻略戦の合言葉だった。ぼくは涙を我慢して中隊長に返事をした。
「わかった!中隊長!武運を!」
中隊長とぼくが言っている間、酒呑童子は赤い橋の上で、また死ななかった長の部下を橋から押し付けた。長の部下はもう一人しか残っていない。長はラクロスラケットで酒呑童子に無駄な抵抗をしたが、酒呑童子は全然構わずにC面の紳士服店に近づいている。
いくら酒呑童子だとしてもあの赤い橋の上なら、長が投げる物に打たれたら1層に落ちるのは決まっている。しかし、長も脅えているせいか?酒呑童子はあの石などを簡単に避けた。人は極度の恐怖に感じたら体がうまく動かない。上の層でも何度も見て、ぼく自身も経験した事だ。
ここで酒呑童子を倒せばすべての人が救われるかも知らない!いや、すくなくとも先にもあるかも知らないゲームでもやつに殺される人はないだろう!
ぼくもそう考えながら、酒呑童子を照準して引金を引いた。しかし、銃弾は虚しく赤い橋に弾けてどこにとんでしまった。
ぼくも長と同じく恐怖でらわれている。ぼくはまた銃弾を装填したが、これが最後に残った一発だと気づいて躊躇ってしまった。
これでやつを倒す事が出来るのか?
それが出来るなら後ろを心配なく降りる事が出来る。しかし、ぼくの手が勝手に震えている。
酒呑童子を始めて見た時もそうだったけど、これは「食われる」のを脅えている草食動物の反応だ。
酒呑童子は人を食う。ただの殺人じゃなくて自分が食われると言う恐怖は酒呑童子の強さの源泉だ。
もう毒の器まで降りた人には酒呑童子がどうやって人を食うのか一度だけは見ただろう。
自分の体がバラバラになって食われるのは誰でも嫌いだろう!
「おい!森田ゆう!何をしている!早くいけ!約束忘れるな!」
中隊長はぼくに叫ぶ声に気が付いた。長も心配だか、今はそれを考える時じゃない。ももりんが下を指さしてぼくに太田について知らせた!
「逃げているよ!」
太田と地雷屋はお互い手伝ってオークランド銀行の中に入ってしまった。
ぼくは太田を見て考え直した。今は酒呑童子を処理する時じゃなくて、ぼくらが太田と地雷屋を殺して先着を確保すべきどころだ。あ、中隊長が先着を先に言ったのはそのためが?彼女の安全を確保したあと酒呑童子を!
ぼくはC面の下に走り出した。下に降りる階段はバーガーキングを出てカジュアル服の店の中にあった。
「ここで梯子かよ!」
ぼくは一気に鉄の梯子から下に降りて下への道を探す時だった。
「危ない!」
丁度ぼくの足が梯子に付いているピアノ線を触れる寸前だった。地雷屋め!ここでも地雷って酷いじ
ゃないか!地雷屋は万が一の事を考えて時間を稼ぐ地雷まで用意した。
ぼくがこうしている間でも酒呑童子と中隊長の銃撃戦は継続中だった。中隊長が隠った場所が絶妙なのか分からないが、酒呑童子としても中隊長を殺す事に苦労をしている。
果然、中隊長は半端な男じゃなかった。銃声が響く途中でも中隊長が歌う歌声が脈々と聞こえた。
「朋友一生一起走,那些日子不在有。(友だちは一生、一緒にいくんだよ、あの頃は戻らないけど。)」
彼の見送りの歌を聞いてぼくは歯を噛み締めた。
「地雷屋を必ず殺したあと戻ってくるから!」
この位置ではもう聞こえないけど、ぼくは上にそう叫んだ後、梯子から降りた。ももりんも、ナミも安全に降りた後、ぼくはまたカフェに繋がる通路を発見して先に出た。しかし、そこにはまた地獄が広がっていた。
「マジかよ。」
通路の両壁面では無数なピアノ線が設置している。ぼくにとってはどんな物が地雷なのか、爆弾なのか分からない。
地雷屋がぼくを見て笑っているようだ。太田と地雷やはどんな線が地雷と繋がっているのか分かっているので短時間にここを移動するのが出来たけどぼくらは違う。
「おじさん。風呂の時見たいに紐に石を付けて・・・。」
「時間がない。このままじゃ地雷屋と太田が先着する。」
ぼくは通路を見ながら考えた。どうする?どうすればここから下に降りる?
下?あ。その瞬間ぼくの目に赤い何かが見えた。丁度いいどころに赤い消火栓が見えた。カビネット見たいに壁に付けている消火栓!確かにファミレスでは何度も消火訓練をしたような!
このような消火栓には!
「そう!バルブとホースが入っている!」
ぼくは消火栓の扉を銃の台尻で叩いて開いた。そこにはぼくが思っている通りに消防ホースがあった。ぼくは中のホースを銃剣で刺して切ったあと、梯子の上を見上げた。なんかあきれて笑ってしまった。
「ダイハードかよ。」
「ダイハード?そ、それってなによ。」
ももりんがわけが分からないのでぼくを見つめたかぼくは素早く梯子を上った。
「ど、どこに行く気だよ!中隊おじさんに戻る気なの?」
「違う!あんたらを安全な場所まで連れて行くつもりだ!」
この人たちを安全などころまで。
ぼくはなんかハスタの話を聞こえた気がした。ああ、ハスタと道連れになった時も彼女はそう言ったよな。
19層までの道連れ。
ぼくはなぜハスタにもっと下まで一所にいこうって言わなかったのか。
「いいんだよ。ハスタ、今度は最後まであんたと一所に降りるつもりだから!」
ももりんは涙まみれの顔でぼくを見つめた。
「どーちゃん。いこうよ。」
どーちゃんはハスタがずっとぼくを呼んでいたあだ名だった。ももりんがどーちゃんだと言ったのか?しかし、彼女の顔を見たらそうはないそうだ。
あ、今、ぼくは瞬間ももりんとハスタを間違えたのか。くそ、どんどんうまく冷静な判断が出来ない。早く太田と地雷屋を殺してゲームを終わらせるしかない。
「ナミ、ももりん!こっちにこいよ!早く!」
ぼくは消防ホースを肩に背負って彼女たちに話した。ももりんとナミもバーガーキングがいる場所まで戻ってぼくを見つめた。
「あんた。まさか?」
「大丈夫!中隊長が酒呑童子を足を引っ張っていて、地雷屋と太田は銀行の中だ!心配しなくてもいい!」
バーガーキングの窓は全部破れていて、全面グラス壁を固定する枠だけが残っている。ぼくはあの枠に消防ホースを縛って二人に下を指さした。
これじゃカフェまでは安全に降りる事が出来る。普通ならテラスからの攻撃でこう降りるのは気違いな事だけど、今はすべての勢力がそれぞれ戦っていてここを攻撃できる人はない。
「わ、私が先に降ります。」
ナミは体育授業のように手を上げた。ぼくは彼女の腰に消防ホースを縛って頭を撫でた。
「安心しろ。後ろにはぼくがいるから」
ももりんがぼくとナミを見てふっと笑って話した。
「あんたの格好ほうがもっと危ないだよ。パンツだけの格好で少女を撫でて。」
ぼくは笑いが弾けたがやっと我慢した。上にいる中隊長のためにもここは笑うどころじゃない。
「ももりん。銃で銀行でなんがあったらすぐ撃て。」
「え?しかし、私は。」
「牽制だけでもいい!」
ももりんは自分の背より高い銃を貰って銀行の方を照準した。照準だとしてもただ銃を持っているだけだった。ぼくはすぐナミを下にいるカフェに下ろした。
カフェはさっき手榴弾で何もかも爆発した後だった。別に問題はないだろう!果然、ナミは下に降りて何もないって信号をくれた。
「ももりん!」
「まって、銃声が。」
三八式の銃声と装填する声はもう聞こえない。代わりに耳立つな自動小銃の轟音と流弾が爆発する声が聞こえた。
「このブタさんは手間がかかったな。おおおい!下のみなさん。すぐ降りるからそこで待ってろよ。」
ももりんは中隊長がいた場所に合掌をしたあと、自分が消防ホースを腰に縛った。
「ナミ!銀行から何があったら信号しろ!」
「分かりました!」
ももりんは不安な顔でぼくを見たかぼくはそれを無視して彼女を下に下ろした。自動小銃の声がどんどん近づいている。
酒呑童子が降りてくる。
それを証明するようにまたB面の階段から悲鳴が聞こえた。自動小銃の射撃を避けて女性服の店を走った長の部下が、ついにそこから落ちてしまった!悲惨な悲鳴が聞こえてすぐ酷い音が聞こえて頭が砕ける光景が見えた。
長の部下は恐怖を耐えられなくて、むしろあの位置から落ちる事を選択した。高いビルの火災でよくある事だった。火に燃えて死ぬ恐怖が人を支配して、人間が即死するほどの高層なのに「もしかしたら生きる」って判断するって事さ。
この場合には火の代わりに酒呑童子がいるだけだ。
ぼくが銃声を聞いて考えている間、下でももりんが消防ホースを上になげるながら叫んだ!
「あんた!私たちのために犠牲するとかそんな事考えるな!」
「バカ!ぼくは太田を殺す前には死ぬ予定はないんだ!」
ぼくは戻った消防ホースを腰に縛って銃を肩にした。下の層まではだった3メートルだったが、なんか高い絶壁を降りる気分だった。ぼくは両手でホースを握ってぼくの全身の重さを支えた。ファミレスで働くながら、あのケチの鈴木さんのせいで運動した事がやくにたった。
そして、そうやってぼくがカフェの地面にたどりつく時だった。
いきなりバーガーキングの方へ自動小銃の銃弾が飛んできた。タタタ-とぼくを狙って射撃してい
る。そして、ぼくはあっさりと手を離した。ホースが離れて急に腰が切られるように痛くなった。しかし、この臨機応変はぼくにもっと幸運だった。
体の重さで消防ホースが引っ張られた後、全面グラスの枠に縛った消防ホースが残っていた「ガラス」で切られて、ぼくは下に落ちてしまった。ぼくは1メートル上からカフェへ無事に着地して、ぼくが吊られていた場所に銃弾がバババーと突っ込んだ。ホースが切れてむしろ良かった。
ぼくはカフェに落ちたあと、すぐB面からは見えない奥に転んで入った。破片とかがぼくの背を刺したか今はそれを考える暇はない!
どうして!自分の攻撃しなきゃ酒呑童子は中立ではなかったのか?まさか、太田と地雷屋が先着して、ぼくらは処分させるのか!ぼくは銃をもってナミとマリアがいる場所まで張ってきた。
「あ、つまらない。一挙両得を狙ったのに。」
酒呑童子の話声が聞いて、銃声は止まった。何がつまらないのかよ!こっちは命がかけたのに!あ、
ぼくは上を見つめてなぜ、ぼくに射撃したのか分かった。
酒呑童子はぼくじゃなくて、上にいるもう一人を狙ったのだ。
長!
その上の階段で丁度ぼくが吊られていた位置と重なって、長がいた。長はそこでラクロスラケットを持って酒呑童子に絶望的な抵抗をしている。ここからは長の姿は手とラクロスラケットしか見えないが、長は自動小銃の前に立って勇敢に戦っている。
「長!逃げろ!今酒呑童子と戦っても勝算がない!」
酒店童子はもう中隊長が持っていた三八式を持っている。まるで、長と中隊長を揶揄うように三八式で長を撃っていた。
銃を奪われた。中隊長も酒呑童子と正面に激突して殺されたのだ。ぼくは歯を噛み締めて長の叫んだ!
「長!」




