王子と奴隷
あ、そうだ。部屋から出てきた赤い線は一つ、ふたつじゃなかった。その線が人間の一人を象徴しているのなら必ず新人が少なくとも10人以上いるだと考えてもいいんだろう。それなら、上にちゃんと晩餐があるのにあの鬼がわざわざぼくを追い掛ける理由なんかない。
そうだ。指でわざわざ銃の模様を作り出してぼくを揶揄った事もそんな意味だろう。鬼のやつはきっと女の肌がどうだと言ったはずだ。
ぼくよりうまくていい餌。
そう思ったらぼくは無意識になんか安堵の息をついた。同時にあけみと他の餌を考えたら少し罪悪感で感じられる。
ぼくは生き延びたが、彼らは食人鬼の餌になって食われている。何という事だ。ほかの新人たちもぼくみたいに昨日までは平凡な日常を過ごしたはずた。しかし、あっと言う間にこんな超現実的などころでむなしく殺された。
「ぼくは・・・・。いや、たた彼らのほうが運が悪かっただけだ。」
ぼくは紙切れを握ったまま歯を噛み締めた。紙切れがなかったらぼくは鬼のどころが太田に殺されたハズだ。
なにもかも仕方ないって言葉で罪悪感がちょっと消えた。
ぼくは弱い。
なんにも出来ない。
得意な物も何もない。
幼い頃もそうだったし、中学、高校もそうだった。ぼくはただぼくを守るだけがせいいっぱいだった。今も同じだ。
ぼくはそんな考えをしながら、いつの間にまた下の層で続く階段に届いた。赤い線は階段の下で終わっている。「チュウトリアル」はここまでなのか? 親切に方向だけは示している。
この下では何かぼくを待っているか全く分からない。
ぼくは階段を見ながらぼくがやった、もう一つのバカな事を思い出した。
「この下には太田のやつような人殺しがいるんだ。」
バカ。声を出して走ったのは、自分の位置を人殺し立ちに広告すると同じじゃない?さっき見たいに慌てて走ってば殺される!
後ろには「鬼」。
前には人殺し。
まさに進退両難だ。なんも考えずに降りたら、闇に待ち伏せている「人殺し」に簡単にやられるかも知らない。こんなのありえるか? ただ道を歩くのも大きな勇気が必要になる。ぼくはまだ後ろを振り向いたか、鬼が追い付く気配はない。
ぼくは暗い階段を降りて、薄い陰に隠したまま周辺を見回った。変なのは下の層でも上と同じに商店街だった。
「ここ一体なんだよ?三ヶ層が商店街だと?」
商店街?いや、ぼくが見ている店は約束したように全部食堂、或いは食べ物を売る店だ。こっちはベスキン-ラビンスだし、そこはラーメン屋。ラーメン屋の「のれん」がパタパタ空気の流れでゆらしてもっと気持悪い。
「デパート?」
この風景を見て、ぼくはふっとデパートを思い出した。そうだ。デパートの食堂街!どこかで見ただと思ったのに絶対それだよ!デパートの上には絶対にいろんな食堂が集まっている食堂街がある!
ならばぼくがいる場所は何らかの建物のてっぺん?
一旦、降りるって言葉もそうだし、あの目立つな矢印もここがどこかの「ビル」だと言っているようだ。これが「人間競走馬ゲーム」ならてっぺんで出発するのが合理的だ。
ならばデパートって普通は何階だったけ?ぼくはバイト先の近所にある大きいなデパートを思い出した。
確かに一階でジュエリと女子向けの店。2階は男の服とかの店。ぼくは経験を記憶を手繰って自分が見たデパートの中の光景を頭の中で再現してみた。
「あり得ない。」
普通のデパートって多分7階或いは8階が一般的だ。こんなに三つの層に食堂を詰め込んで商売が出きるわけがない。たとえ、銀座とか流動が多いどころのデパートだとしてもこれは無理だよ。
そして、ここにある店の種類は乱雑その物だ。
ラーメン屋だけが10か所、スイツを売るカフェなどの店もいっぱいある。本当にこんな状態で商売できるかな?そしてぼくはこの商店街を過ごすながらもっと変なものを発見した。
「どっちにも使った痕跡がない。どういう事?」
人が住んでいた場所にはきっと人の痕跡が残る。扉の取っ手が擦れて色が変わるとか足下の「いらっしゃい」って書いているカパッドが減るとか。
しかし、ちらと見てもどの店も新品のままビニルに被られてホコリがたまった古いプラモデルのようだ。あるだろう。古い駄菓子屋で良く見える、新品だかなんか全然売らないのでホコリがかぶった古い物。
なぜ、ここは捨てられたんだ?こんな設備や入店した店の数だけで判断しても、この規模なら只の食堂街でも有名になったはずだ。どういう事?こういう大きな食堂街は聞いた事もない。
鬼の恐怖も忘れて回りをキョロキョロ見回った。まるでSF所説とかで、人類が滅びた後の世界にワープした感じだ。ぼく以外の人類は全滅されてぼくだけが滅びた町を歩いてる場面がふっと思い出した。
「むしろ滅亡した後の世界の方がいいかも。」
せめて、あんな世界では鬼が追い掛ける事はないだろう。あの人を食う鬼を思い出したら、また手が勝手に震える。
くっそ。鬼と出会ったのはだった十分前だった。考えて見たら、鬼はまた何階上にいるはずだ!あの鬼を避けてもっと安全などころまで逃げなきゃいけないだとぼくの本能が言っているようだ。
安全な場所?
そんなのここにあるのか?もうここにはいつのまに矢印とか赤い線が見えない。安全などころまでどうやっていけばいいのか全く分からない。人影がない食堂はまるでお化け屋敷の施設とそっくりだった。
店たちの構造を考えてぼくが今まで日常で見た商業用の建物と比べながら進行するしかない。っていうか。こっちの構造はまさに迷路と同じなので、ぼくの経験なんか役に立たないそうだ。
こうなったら、むしろあの赤い線がなつかしくなるほどだ。くっそ。降りるって事は分かるけど、どこがどこなんだよ。
ぼくは闇の中で薄々見える建物の中で必死に道を探した。そして、ぼくの目に意外な目印が見えた。
赤い線?
赤い線は違いないが、それは一列に並んだ人の赤い足跡だった。
足に血が付けたのはぼくだけじゃない。
太田も逃げた時、死んだ人の血が足についたはずだ!
ぼくはニヤリと笑った。
ここで太田やつのしっぽが捕まえた。
この足跡を追い掛ければ、その終りにはあいつがいるんだ!ぼくは銃を背中に隠した。
ウェポンは隠した方がいい。
紙切れのヒントは今度も役に立っている。太田やつはぼくを見たら、きっと安心するはずだ。あのやつにとってはぼくはたた自分がいじめた無数の「奴隷」の一人だから。
絶対に太田はぼくが何を企んでいるのか、疑心なんかしない。むしろ、ぼくを見て喜ぶかも知らない。
今度、太田を見たら迷よわずにやつを一気に殺したい。
太田を殺す。
これは高校の時からぼくが願っている唯一な願いだった。
高校二年の時。
太田がぼくを「奴隷」として選んだ時。
ぼくの人生は完全に崩れた。ぼくは何もかも失って、何もかも崩れて悲惨にただ生き延びただけだ。高校二年の時のやつはまさに悪魔だった。
やつのお爺さんは国会議員だし、やつの父はいわゆる地役の実力者だった。自分の家門の名を付けた、「太田食品」って全国的に有名な食品企業だし、太田の父はその社長で地役の誰も反抗できない位置である。
ぼくの住んでいた地役ってこれといった企業と地役経済を支える企業がないので、太田家の工場とかは地役民には「城」だと感じられた。
まさに、太田家って地役の領主だった。
実際にぼくも太田の父親が路上で人を殴るのを見た事がある。まるで、太田の父が人を殴るのは犬とかをぶっ殴るようだった。
あの時には近所で駅もあって、交番まであったか、誰もやつの父を止めなかった。しかも地役の警察もそこにいたのに、見えなかった振りをした。
そんな雰囲気では太田のやつがどう育ったのが見なくでも分かるんだろう?
太田は自分が強い者だと、やつ自分がいちばんよく知っている。
幼稚園の頃からやつはまるで「王子」見たいに君臨したと聞いた。人を散々殴ってボロボロにさせたあと、教室に戻って先生の前ではやつはまるで天使みたいに笑う。その後は優等生として行動した。
実際に成績は優秀。
端正な顔立ち。
結構イケメンで女子の間にも人気ある王子さま。
どう見てもいい血統を繋がった前途有望な王子で模範生。
たとえば、先生がやつの本物の顔を見たとしても仕方なかった。太田に突っ掛かる物は一切ない。大人だとしても地役の「大名」のような家門に対してなにが出来る?警察も地役ではびびってる家門だ。
そして、大人まで先生まで、そんなに無力になる状況で子供たちはあの「王子」対してどうする?ぼく見たいに太田やつの同級生はまさに暴君に支配された百姓と同じだった。
その太田には毎年、新しい学年が始める前に必ず自分の下僕を選んだ。
ぼくが高校二年になる春、彼の「奴隷」と選ばれたのは他ならぬぼくだった。それで、誰も信じらないけど、ぼくの悪夢はそう始まった。
「ここが殺人ゲームの中なら遺憾とかなくてあのやつを殺す。いつも望むどころだったよ。太田め。」
ぼくがあの時から、何度も何度も太田を殺す事だけを考えていた。ぼくがYOUTUBEで銃や爆弾とかなんか武器になるそうな物の動画をずっと反復してだった。ぼくは想像では何度も何度も太田を殺した。
ぼくに銃があれば、太田を迷わなく殺す。そして、ありがたくに本物の銃がぼくにある。これはいい機会じゃない?
あの鬼が人を食うのを見たらここには法律なんか存在しない。あの生首を見ろ!ここには警察もなんにもない。
ただ、コンクリートの壁とこの中に囲まれている人だけだ。ぼくが太田を殺しても警察はどう証明するんだ?太田やつの屍体をあの鬼が食ったらその以上のいい状況はない。警察が後で見てもどう殺されたのが、誰が殺したのが分かると思う?
ふふふ、喜んで殺す。太田がぼくの目の前に現れたら!
ぼくは足下にある血を指先でつけた。また、血が固まっていない。つまり、この近くに太田やつが隠している証拠さ。
そして、この血がついた足跡で、下に降りる道までやつがどこにいるのか教えてくれるはずだ。ぼくは息を詰めて静かに足跡を追い掛けた。
そろそろ、足跡は終わっている。
この片隅を回ればやつがいるんだ。そう考えていちばんぼけっぽいなかおですみを回った。しかし。
「ほおら。おい、絶対かかるだと言ったじゃん?」
「そうだな?こんな赤い絵の具で掛れるとは思わなかったよ。」
「言っただろう。新人さんはあの赤い線が大切なヒントだと思うだから、「本番」にもそうだと錯覚
すんだよ。あ!ここにも赤い線があって!だと」
ぼくの全身が恐怖で震えている。
すみのそこには水彩絵の具を持っている二人を出た。
太田? いや、太田じゃない!
ワナだ!