水蒸気の中
ぼくは水蒸気の中で身をかがめて歩くながら中隊長にとって考えた。ももりんは無事なのか?
これも皮肉な事だな?むしろ、ももりんがあの中隊長と一緒にいるのがちょっと安心だ。長につかまえたら千鶴と同じに考えたくない事があったかも知らない。
あ、ももりんの心配をする場合じゃない。この水蒸気の中でナミとマリアがいる。彼女らを考えたら胸が痛くなった。
「どうする。ナミとマリアをすくうのか?」
あちゃ、ぼくは不意に口から言ってしまって、誰かが近づく音が聞こえた。
「へえ?ここから声が聞こえたよ!シャワーブスの近くだ!」
シャワーブースだと言っても本格なブースじゃなくて、ただ風呂の壁面にシャワーヘッドがかけている場所だった。身を隠すどころは座ってシャワーをする場所しかいない。
ぼくは低い塀のようなシャワー施設に身をかがめてやつらの足音を聞こえた。
銃弾はだった五発。ポテトキャノンはスプレーをかける音がしてダメ。カーバイドを利用したワナもカーバイトが反応する時間が必要なので今すぐには使えない。
こうなったら、長の仲間が一体何人いるのかがぼくには重要になった。十人以上ならやっぱり危ないどころだ。単純に考えても銃を全部命中しても五人が残る。
ぼくはちょっと数分前で浴槽に打ち込まれて苦労をした事を思い出した。あんな戦いは二度とやりたくねえ。ぼくの腕力はそんなに強くないし、多数との肉弾戦なんかは想定すらしない方がいい。
ぼくは最後の切り札である手榴弾も思い出した。しかし、手榴弾の爆発がどんなに大きいなのかは分からないが、下手に使ったらナミとマリアもやられる可能性がある。
「確かにこの近所だったよな?」
「聞き間違いしたんじゃない?」
「この風呂、余計に広くて。くそ!あの銃を持ったやつも見逃たよ。」
「どころで、あの時もカイロスやつがちょっと躊躇ったせいじゃない?」
「ああ、そうだな。やつは余計に弱い部分があるよ。あの兄弟を襲った時もちょっと弱音を言ったし。」
やつらはよりによってぼくが隠しているすぐ側で自分たちの話をしていた。誰かが聞こえているかも知らないのにやつらは全然構わないようだ。
「やっぱり、あのカイロスとかやつを殺す方がいいんじゃない?やつはリーダとしてはちょっと甘いんだよ。」
「問題はその相棒だろう?あのデカブツじゃなかったら。カイロスなんかなんにもないんだ。」
「そうそう。何にもない。」
ぼくは複雑な気持になった。ぼくが長の相棒を殺したのを発見したら、こいつらがどうでるんだ?多分、長はきっと自分の賢さとあの相棒の無力でこんなやつを抑えていたはずだ。
まるで、海賊船の船長と同じじゃないか?船長が下手くそなら船員たちは迷わずに船長の首を切って海に投げるだと聞いた。
ぼくはその船員と船長の間の微妙な平衡を失って、長をもっと危ない状況で追い詰めたんじゃないのか?
しかし、誰の事を話す場合じゃない。側にいるやつらにばれたら、海に投げられる方はぼくになるはずだ。
「おい、俺たちがやったら一緒にやるやつらは何人だ?」
「昔、玉将さまの下にいた二人、新人の三人もアイディの分配に文句があったらしい。」
「なるほど、カイロスは自分はすごいアイディを持っているのに。」
「あのアイディも奪えばいいじゃん。まあ、人数は12人?少なくとも8人は確実に見方になるんだよ。」
「ちょっと足りないが、デカブツをやっちゃったら後は何とかなるだろう。」
ぼくはまるで「宝島」で「キャプテンーシルバー」の反乱計画を聞いているジム少年になったようだ。やつらは長の命令を聞くどころがここで反乱を実行しようとする。
ぼくがもっと驚いたのはこのやつらの人数だった。ぼくとまりが殺した四人を除いても、10人は簡単に越える規模だ。これじゃ戦いにならない。
「さあ、カイロスはどこかなあ?あ?この音はなんだ?」
「え?これなに?」
目の前が暗くなるようだ。よりによってやつらがここから移動する寸前に「時計」のアラ─ムが鳴いた。くっそ!あの猟師たち!なんのアラームを設定したのだ!
「おい、そこにいるあんた!女子だろう?出てけ。乱暴にはしないから。」
「そうそう。おにいちゃんたちは優しい男だよ。」
「そうどう。天国を見せるから。」
低い塀の向うからやつらが近づいている。一人は正面、一人は右を回って迂回している。正面のやつは銃剣で右は銃を撃つしかない。ぼくはこころを決める瞬間だった。
「ここだ!ここに女子がいる!」
「きゃああああ!」
マリアだ。マリアの悲鳴だ!どこから大声が聞いて誰かが走る音が聞こえた。森だ!森と女子たちが女の子たちに捕まえる寸前だ。
そして、ぼくの近くにいるやつらはすぐあの音が聞こえる方向で急に走った。やつらにはあやしい音より女子の方がもっと重要だろう。ぼくは一安心したあと、ガラスで塀の向うを見つめた。
くそ!何も見えない!当然だ!
どうする?これじゃ、森と女子たちは確かに殺されるはずだ。
また選択をする時間だった。
ナミとマリアを無視してこのままぼく一人だけ逃げる。
もう一つの選択肢は20人以上の「長組」と戦ってナミとマリアを救う事。
「ハスタ、どうしよう。ぼくは。」
ぼくは新人入りのベルが鳴いた時、ハスタが言った事を無視して、いいわけを言いながらここまで来た。もちろん、ゼロ層で死んだ人と新人たちの死がぼくの責任じゃない。けれど、しきりにさっきロッカーの迷路で死んだ人と、19層の中国人の顔が思い出した。
息子や娘と一緒に笑っている人の顔。
また、目が暗くなってもう死んだ人たちがぼくの前に現れて言っているようだ。
あの人達を救ってくれよ。
あの人達を親に連れてってくれよ。
ペル。わかったよ。分かったよ。
ペルはぼくを見つめて水蒸気の向うを指さした。
ぼくは長と同じになりたくない。ハスタの遺言だけじゃなくても、ぼくはせめて自分の行動でぼくは黒い羊じゃないだと証明したい。
ぼくはせめて女子たちにあんな事をして、いいわけを言いたくない。長にも、この全てを見ている主催側にも証明して見せたい。
この建物の中では悪人だけじゃなくていい人もいるだと。
主催側のカラクリ通りに動かない人もいるだと!
あの消防官とハスタがぼくにさっきに見せた。また、ぼくの目の前には明るい星が見えるようだ。
ナミとマリアはぼくの仲間じゃないけど、ぼくにはなんかハスタと出会った後の状況が送り返すように感じられた。続きに一人ずつ仲間を失って、ぼく一人だけ残ると言う「シジフォス」の罰を。
「絶対に諦めない。もう、反復はウンザリだ。」
そう。例え、山の頂まで岩を転がす事は何回も、何千回もできるけど、目の前であんな人が続きに死ぬのを見るのは堪らない。
「ああ、ハスタ、ぼくの頭もずいぶんおかしくなったかもよ。」
ぼくは銃を地面において、ポテトキャノンに布切れをはめ込んでそれを銃にガムテープでついた。どんどん変な形になる村田銃だった。
「グレネ─ドランチャ─かよ。」
ぼくはニヤリと微笑んでポテトキャノンを装填した。装填だと言っても布切れで釘やガラス破片とかを包んでパイプにはめ込むだけだ。スプレーもかけて準備をしたあと、ぼくは立ち上がった。
また、恐ろしい。この水蒸気の中で殺されると考えたら救出も何も考えずに逃げたい。
「いっぺん、死んでみよう。」
ぼくは足跡が消えた方向で走った。ぼく、自分が考えても頭がおかしいほど気太い策略だ。やつらは女子の声を聞いて全部そっちに走っている。つまりやつらの後ろにつけたら、やつらが森と女子たちがいる場所まで案内するはずだ。
ぼくは足跡を聞くながら、やつらの口笛信号をモノマネした。やつらの信号システムは中隊の信号の劣化版だった。中隊の信号になれたぼくには簡単にモノマネする事ができる。これじゃ、ナミとマリアがいる場所の兵力も分散するだろう。
「なんだと!右だ!右に敵だ!」
長だと思われる声が右に敵がいたと命令して、そこに兵力を分けた。
どこの誰がぼくが今、やつらの中心に突撃しているだと思うか?
「風呂の右だ!女子がある!おれが見た!おっぱいも大きい!」
このスケベやろう。また何人の足跡が右で聞こえた。そして、今度はナミと思われる悲鳴が響いた。もう近くだ。ぼくは慌ててもっと早くあの場所に走り出した。
くそ!このうっとうしい水蒸気め!ぼくはもう恐怖より水蒸気がうっとうしいくて堪らなくなった。ナミたちがいる場所へ走る距離が全然迫らなくて、まるで夢の中を走るようだ。
そして、やっと水蒸気の向うで人の形態が見えた。ぼくの心臓はもう爆発するように鼓動している。
まさか、ここが長の本陣なら?
10数人が一気にぼくに襲ったら?ぼくの頭の中では殺されてタイルの地面に倒れるシーンが繰り替えて見える。
びびるな!森田ゆう!
ぼくはやつらの動きを見てヒュウ─と口笛を吹いた。立っている二人のやつらはぼくの方を振り向けた。
「おい?こんなに近くいるのになぜ口笛なんかを?捕まえたのか?おっぱいデカイ女は?」
ぼくはすぐポテトキャノンの点火プラグを押した。
「え!てめえ誰・・・。」
やつらがぼくの顔を確認する前にポテトキャノンが炸裂されて、二人の影は前に倒れた。やつらは顔と首に負傷されて地面に倒れた。
長の相棒見たいに、手と胸を釘とガラス破片に刺されて苦痛で転がっている。ぼくは銃剣でやつらをでたらめに刺した。ちょっと残忍だが仕方ない。爆音を聞いたらやつら全員ここに戻るはずだ!
「どこだ!銃の音が聞こえた!おい!」
「まさか!さっき捕まえたやつらの方だ!」
予想通りに、水蒸気の中で別の女子を探しているやつらが全部ここで戻る気だった。そして、ぼくの前から誰かがぼくを指さして叫んだ。
「ここに銃を持っているやつがいる!」
ナミの手を握っている誰かが起きるながら叫んだ。やつはナミを人質として時間を稼ぐ積りだった。
「ナミ!目を閉じて!」
ぼくは銃につけているライトをつけてやつの目に照らした。このライトはタクティカル装備で明るさは一瞬目を潰すほどだ。やつは急に照らした光で目をかばったか、やつの首を銃剣で刺すのがもっと早かった。また、血が飛び散ってナミとマリアは血まみれになった。
彼女たちはあんな事をされる寸前だった。服が破れて涙を流れている。彼女たちは文句なんか言わずにぼくを見上げた。
「森は?」
「傷付けてあっち」
多分、前に立っていた二人は森を処刑するつもりだったようだ。ぼくが丁度いいどころにやつら二人を殺して森を救った。
「森、傷は?」
「た、大した事はない。」
ぼくはやつが血を流れているのを見て冷静に言った。
「歩くのが出来ないのなら、楽にしてあげる。」
森は大きく目を見張ったか、すぐぼくが言いたいのが「好意」だと気づいて軽く微笑んだ。
「歩ける。殴られただけだ。」
「わかった。なら、すぐ移動する。やつの数は思った以上だ。あんたらも静かに追い掛けてくれ。」
ぼくはマリアとナミを見つめて、森にも注意をさせたあと、出口に向けて移動した。この水蒸気もやつらには迷惑だった。やつらはぼくらを探せずに自分の仲間がやられたのを発見した。
「探せ!全部殺すのだ!」
ぼくたちはその近くの風呂の欄干に身をかがめていた。そして、ぼくはさきに準備した「デコイ」を作動した。
タアンー。
カーバイドで作ったワナが爆発して、こいつらはそっちを向いて叫んだ。
「あっちだ!あっちから銃声だ!」
「確実か!俺はこっちだと思うけど!」
「何を言っている!あっちに決まってるじゃん!さっさと行け!女子を捕まえるんだ!」
ぼくが点火プラグのケーブルを回収している間、やつらのケンカは変な方向で火がつけた。
「カイロス、てめえ。われらはてめえの部下じゃない!」
「そうそう!そもそも、我ら玉将とは19層の前までの同盟じゃなかったのか?なんで偉そうに命令なんかをしている?」




