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再会

あの滝からちょっと離れたら、足音や人の話声が余計に大きく聞こえた。急に静かになったせいなのか?


森は先頭に歩くながらぼくに話をかけた。


「森田。どう思う?これは不自然だ。」

「ぼくも分かっている。ちょっと静かにしろ。向うに何があるか分からないから。」


森が言う通り元々普通の銭湯なら、こんなに蒸気だらけである理由がない。この状況は上のように主催側がわざと作った状況だ。ぼくは大きいな浴槽を過ごすながらふっとこれが思ったよりもっとおかしいな状況だと気づいた。


風呂にはお湯が越えるほど満ちている。飲む水もそんなにケチな主催側が、ここでは親切にお湯をくれて「ここまで降りてくるのでご苦労様でした!さあ!風呂でもいかが!」って言うだと?


なら、こんなに大量のお湯をボイラで立てるのもおかしい。主催側は費用に敏感なやつらだ。無駄にお湯を立てるなんであり得ない。


「森田?この建物がどこにあるのか少しは分かる気がする。」

「ぼくも分かっている。てめえも同じ物を気づいたようだな?」

「そ、そう。これは温泉水だ。ここは温泉だよ。」


森もぼくが気づいた事を一気に気づいた。参加者のために大量にお湯を立てるのはどう考えてもおかしい。


確かにバブルが崩れた前に、温泉を開発してリゾートで作ろうとする事は多いだと漫画で見た。あの時は不動産や開発なら何でもバカみたいなお金を降り注いだ時代だったから。


上にある、アミューズメント施設や大量の不動産事務室、なんか昭和っぽいなインテリアも、ここがあの時の施設だと言っているようだ。


「全てがバブルの遺産って事か。」

「森田、あ、そういう事なのかよ。俺この建物についていい推理が出たよ。」


森は何かを気づいたようにぼくの話に返事した。


「俺もお父さんに聞いた事がある。売れなかったビルはそれぞれ一部でも分譲して利用するって。な、あるだろう。新聞でよく出てくる分譲広告って物。ここも各層を分割して売ったらしいよ。」


あ、それは一理はあるな。使うどころはどうしても売って損害を挽回したいのは当然だから。あの不動産事務室はそのためのどころだったのかよ。


不動産をよく知らない人に一生の機会だと騙して権利証を売る詐欺。ぼくも薄々感じてはいたどころが、森の話でこの建物の混乱がある程度分かる気がする。


最初はなんかカジノまである大きいなアミューズメントビルディングとして作っただろう。それがバーブル崩壊で完全に会社が崩れて、何度も何度もその用度が変えてこんな混乱のビルになったんだよ。


この建物に投資したやつらも、こんな恐竜みたいなビルがそのまま売れなかったのは痛かっただろう。その最後にはこんな殺人ゲームの舞台になるって事さ。


まあ、そもそもこのビルに投資したやつらと、この中で殺し合う人の共通点は、両者共にお金に誘われて狂っているって事だよな?


「森田。ここの位置って温泉が出るどころだよな?なら・・・。落ちた温泉都市の・・・。」

ぼくは森の話をさえぎった。

「森、この建物の位置はどうでもいい。それを知っているだとしてもここで死んだら意味がないから。」


女子高生もぼくの話に肯定するように首を振ったあと森を見つめた。森もすぐここの位置の知っても無駄だと気づいた。ここには電話もないし、こんなコンクリートの中じゃケ─タイも無駄だろう。位置を知っても外に知らせる方法がないんだ。


建物の位置よりもっと気になるのは、この建物を買い入れしてゲームをしている主催側の方だった。例え、バブルの遺産だとしても、あの施設や今までのビルの高さを考えたら相当な資金が必要だっただろう。


そして、ここでカメラとあのうっとうしい照明を設置して、多分今もぼくと森たちの姿が映像でどこかへ見せているだろう。


その上に、軍用の銃器や手榴弾まで簡単に手に入れるほどの集団って。死体はあの酒呑童子が一人で全部食べる訳もないしその処理費用と人選。


あ、そう言えば、太田程度の実力者の御曹司を拉致するほどの大胆さまで考えたら、資金力とその規模は半端な組織ではない。


「ここを出ても未来ってあるのか?」

「も、森田。な、なんの話だ。」

「何でもない。前に集中しろ。何の意味の考えだった。」

「あ、ああ。分かった。」


よく考えて見たら、主催側の正体も重要ではない。ここで死んだら何の意味もないから。

ナミがぼくを不安な目で見つめている。ぼくは彼女の頭を撫でたあと笑った。笑おうとしとも、ぼくが今笑っているのか分からない。彼女の視線では血だらけの鬼が笑っているだと感じるかも知らない。


「ちょっと。顔だけは洗っていこう。せっかくのお湯だから。」

「い、いいよ。顔にも血が飛び散って臭いが堪らなくなったよ。」


マリアが待っていたようにぼくの話に答えた。ぼくは周辺を見つめながら片手で顔を洗った。マリアは血が飛び散った手と顔を神経質に洗った。ぼくは顔を洗いながら油断はしない。トリガーガードで指をあげていつでも銃を撃つ気だった。


森も首の後ろと血と汗でべたべたする手と顔を真面目に洗った。


隙間だらけだ。


森のやつはもしかして、ぼくを信じているのか?武器である斧まで浴槽の横に残して完全に隙間だらけだ。


銃を撃つ必要もない。銃剣で刺さったらすぐやつを殺せる距離だ。森の方はそうだと行ってもぼくの

ほうは何故ぼくは森を殺さないのか?


森を殺したら、マリアとナミはぼくを信じる事が出来なくなる。森がどんなやつだと説明しても信じてくれないはずだ。


とうぜんだ。この建物の外でなんがあったとしても、それを証明する方法はないから。

肉体的な傷はもう薄くなって見せても信じてくれないので、ぼくの心の方に刻んでいる古い怪我は見せる方法は全然ない。


まあ、いっか?全部殺したら?


ふっとぼくの中の悪魔がそう甘く囁いている。ぼくはその話を無視しようとしたか、話声はスピーカで話せるようにぼくのなかでだんだん大きくなった。


全部殺しなくても、ナミやマリアがここでどうなってもぼくを関係ないんじゃない?


おいおい、森田さんよ!君の第一の目標ってD4のやつを殺すのじゃなかったのか?目の前の立派な人はてめえをそんなに虐めたそのやつだよ!


森田!やつに責められて自殺を選択したあの人を考えろ!やつが今はいい人の振りをしても太田の共犯者じゃねえのかよ!


森やつをさっさと殺すのが正義だよ!まさか、森田あ君びびってるんじゃねえのか?


そうそう。そんなに人をたくさん殺したのに、こんなどころで森のやつを見逃せる気がよ?おい!


今、あんたが他の人を考える場合かよ?いつ酒呑童子が降りて来て「宿主」であるてめえを殺すかもしらない。そんなにのんびり仲間遊びをしている暇なんかないんだよ!


いつの間にぼくの両手が銃を持っている。だった一歩だ。何気なく立ち上がって銃剣を刺さったらそれでD4は太田しか残っていない!森とほかのやつらもぼくには問題ない。


しかし、その時だった。


「ぎゃっ!」


ティーシャツの下で腹とかを洗っていたマリアが悲鳴をあげた。彼女は自分の口を両手で塞いでぼくに浴槽のなかを指さした。


まさか!浴槽のなかで潜って獲物を待っている戦術か!ぼくも思わなかった方法だ。ぼくの銃口は森からすぐ浴槽の回って一気に銃剣が黒い形態に刺さった!


え?反応がない。確かに感触はあったけど、生きている人は刃物に差裂いたらなんか反応をするはずだ。発作したり、悲鳴を上げたり。まさか、マリアの勘違いで変なものを刺しただと?


いや、斧と槍で人を殺したぼくには確実に分かる。ぼくが刺したのは「人」だ。ぼくは迷わずに自分が刺した物を浴槽の外へつかみ出した。


「うぐっ!こ、この水で顔を。うぐっ!」


マリアは今でもゲロして気絶する寸前だった。森もナミもお湯で半分「煮込んでいる」人の死体を見て顔をゆがめた。


「天国か地獄かは考え次第なのかよ。」


暖かくてきれいな水だと考えたお湯が、なんと死体がこうなっているお湯だったとは。ぼくは苦笑いを見せたからすぐ死体から変などころを発見した。

折れた矢。


「この矢は。」


これは見覚えがある矢だ!矢の後ろ部分が折れてどこかでなくなっか、ももりんの黄色いリボンで矢先に縛られている!


それはももりんが修理した矢だ!この中でこんな矢を持っている人はあの盲人兄弟しかない。あの兄弟にぼくが持っていた矢の全部と自転車チューブをくれた!


「生きていたのか。よかったな。」


このどころも盲人である兄の方が戦い安いどころだ。視界が1メートルも出来ない状況だし、むしろ音は上より風呂だからもっとよく聞こえる。この死体も油断してここでシャワーでもしようとしたあとやられたはずだ。


あの少年はつぶての腕もすごかったか、矢を放す腕もけっこういいな。死体は喉の中央に矢が突っ込んで一撃でしんだらしいだ。ぼくが感心している間、森と仲間は変な顔でぼくを見つめていた。そりゃそうだろう。ぼくは死体を見て笑っているだから。


そして、ぼくの耳に誰が静かに動いている声が聞こえた。


ばちゃっと。ばちゅっと。


水気がある地面を歩いている音だった。


「あの兄弟が?」

「お、おい。森田、あの兄弟って?」

「しっ。てめえが出たら危険だ。しっ。」


ぼくは森と女子たちを身をかがめさせてあと、ヒュウ─と口笛を吹いた。


「おい!ぼくだよ。上で見た人。妹は無事なのか?」


千鶴って言ったよな?あの時のぼくは気力がなかったけど今は違う。

そして、ここにはナミもいるし、あの兄弟はいい道連れになるはずだ。森の方がちょっと気になるが、銃を持っているぼくが何とかしたらいいだろう。


「おい!ぼくだよ!一緒に食事でもしよう!ここに千鶴の同じ年頃の子もいるよ!」

「あ?誰だと?」


風呂の特有の響き声で聞こえたのは少年や千鶴の声じゃなかった。さればと言ってぼくが全然知らない人の声じゃなかった。


「森田?え!まさか、森田なのか!」


濃い水蒸気の中から出た人はなんと「長」だった。ぼくは意外に出会った長の顔で嬉しくなって、銃を下げたまま長を向かえた。


「森田!こんやろ!死んだと思ったよ!よかったな!」

「ああ!長。ラクロスラケットを他のやつが持っていてぼくも心配したよ!」

「あ?それ?アイディの分配にやつらが文句があってそうなったんだよ!寝ている間に奪われてそうなったんだ。まあ、何より無事でよかった。」


長とぼくは握手をしてお互いの無事を喜んだ。長とは書店の激戦で分かれてここで出会った。もちろん、あの中隊幹部の審問をぼくは隠れて見た事もあるか、ぼくはそんな話はしなかった。


「おい、森田、あの銃!まさか?」

「そう、ぼくがやっちゃった。」

「すげええ!19層であの化け物たちの死体を俺もみたか、一体誰がやったのかずっと疑問だったよ。森田おめえが!これは、これは!」


長はまるで自分が19層の猟師たちに勝ったように喜んだ。


「あ、長。君の相棒は健在なのか?今一人なの?」


長と出会った。


長ならここで一番信頼出来るやつだ。ここで長とあの仲間がいたらもっと有利になるのは当たり前な事だ。


ぼくは「書店」の戦いを思い出してちょっと興奮した。あの時、長とその相棒と攻撃をして、中隊が17層の下まで退却した。あの時、長たちといれば中隊に勝ってるのも夢ではなかった。


「おい、キツネ。てめえなら生きているだとずっと思ったよ。」

「おお!てめえもまた生きていたのか?」


また水蒸気の中から懐しい面が出た。長の相棒は顔に小さい怪我があったが、大きいな怪我はないらしい。やつもぼくと握手をした。まるで、参戦者が戦争が終わったあと出会ったような雰囲気になった。長の相棒はタバコを口に銜えたまま、長を笑う顔で見つめた。


「銃ってすげえ。おい、君のクラスメートって本当にいいやつになったな。」

「相棒、言っただろう。森田はよい仲間になるって。」

「へえ。銃があったら一安心だ。だよな?みんな?」




みんな?

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