迫り来る脅威
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まさに一瞬。瞬きをした隙に仁は姿を消した。
次に男が仁の姿を見たとき、
仁は男の目の前にいた。
「いつのま」
言う途中で仁は男の手を蹴り飛ばす。その拍子に男の手から銃が離れる。
「戦闘開始〜。」
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「話にならん。120人いて5分もたないとは。」
ため息をつく仁の前には血まみれで、息をしない人間が120。
「さてと、さっさと帰らねば警察が来たら厄介だな。」
返り血で赤く染まった手でバイクにエンジンをかける。
エンジンがかかり、家に向けて発進したその時、
ーーーーーッ!!殺気ーー!?
反射的に仁は右上を見た。
するとある男の姿が目に飛び込んだ。
ーー〝マムシ″の第3隊長 佐川豪!ーー
あいつは〝マムシ″の中で最も警戒すべき人物。
気にくわないやつは片っ端から殺していく事から〝裏世界の掃除屋″と呼ばれている。
最悪だ、よりによってあいつにーー。
いや、落ち着け。まだ奴が俺に気づいたと断定はできない。
まずは急いで帰らねばーー!
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「見ーつけたっ。」
バイクを飛ばす仁の姿を見ながら豪はニヤリと笑う。
「バイクでブンブン言わせちゃって。静かにしろよ、迷惑だろう。」
そう言って豪は後ろを向いて歩き始めた。
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「桜!!」
ドアをものすごい勢いで開けて仁が叫んだ。
「どうしたのその血!」
「その話はあとだ! ここはまずい、すぐに移動だ!」
「え、でも1ヶ月に1度くらいだって」
桜の言葉に耳を傾けず、仁は桜の手を握る。
「いいから早く。」
そう言って仁は桜を無理やり連れ出す。
「ちょっと、待って、ねえってば!」
仁は何も言わずバイクにまたがる。
「早く乗れ。」
「移動するってどこに?」
「ここじゃなければどこでもいい。とにかく今はあいつと戦うべきじゃない。」
「あいつ?」
「もう少し準備をしてからでないと間違いなく何かを失うことになる!」
焦る仁を初めて見た桜にも緊張が走る。
詳しいことは何もわからないがとにかくピンチであることは理解した。
町に2人を乗せたバイクの音が鳴り響く。
桜は不安な気持ちを誤魔化そうと仁の背中にぎゅっと抱きついた。
その瞬間、
パァン!!!
銃声が鳴り響いた。それとほぼ同時に、仁が、桜をお姫様抱っこして、バイクから飛び降りた。
タイヤを撃ち抜かれたのだ。
2人を乗せていたバイクがスリップして、破損する。
「クソ、遅かったか。」
仁がそう言うと前方から1人の男が姿を現わせた。
「やあ、仁。久しぶり。こんな夜中にバイク飛ばしてどこ行くんだい?」
「豪……!」
仁の表情は険しかった。