表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/7

-7-

最近田邉が嫌な存在じゃなくなって来た。


むしろ最近は目で追ってしまっている。




もしかして…


「きーちゃん」



顧問に呼ばれてはっとする。


顧問の小南先生は40歳近いのに爽やかでかっこいい。

学校では私と一番仲が良いらしい。


「うん、どうしました?」

「いや、考え事してた?ピントが合ってなかったっていうか…」



田邉が今日も来てくれるか考えてました、なんて口が裂けても言わない。


「悩めるお年頃なんです」

「はははっ!きーちゃんはホント忙しい人だねぇ。

たまには一緒に息抜きしようよ。ね?」

「先生は息抜きしすぎ!もうちょっと頑張ってくださいよ!」

「あはははっ!!」







廊下を通ったとき、小南先生と談笑する事柴さんの姿が見えた。


警戒心こそ薄れて来たけど、あまり見ることの出来ない姿。



小南先生は去年担任だったから、出身大学も年上の奥さんがいることも知ってる。




でもどこかで嫌な噂を聞いたことがある。


事柴さんと小南先生が不倫してる、とか。





いやいや、まずない。

あの笑顔は社交辞令だ。そうに決まっている。




でも部室に顔を出しに行く勇気がなくて、今日は珍しく部活に行くことにした。







やっぱりか…


少し肩を落とした後はっとした。

アイツは私に気があるわけでもないし、彼氏でもないし、部活も違うんだから来ないのが当たり前じゃん!



それにまだ部活始まったばっかりだから来ないとも限らないし…




そしてまた焦る。


私は確実に今、田邉を意識している。



好きなの?そもそも好きって何?




無意識にぽつりとつぶやいた。


「…ホントに悩めるお年頃だわ…」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ