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Demon Meets Girl  作者: 有寄之蟻
本編
9/21

・9・そして、戦争は始まり、




ついに、青の国と緑の国の戦争が始まった。


戦争には幾つか規則があり、その期間は十日間と決まっている。


その間に、どれだけ相手の戦力を削れるかで勝敗が決まる。


主に戦うのは悪魔使いが使役する下級悪魔で、敵陣の悪魔を消していく事が目的である。


もちろん、使役している悪魔使いを殺せば契約が消滅し、悪魔が魔界に還るので、悪魔使いを減らす事も有効な手である。


そこで、悪魔使いを守る重装歩兵の実力が試される。


そして、二国に近接する国が中立な立場で判定を下す役目を負い、今回は黄の国が担当する事になった。


十日間の内に相手の戦力を四分の一まで減らせば、勝利となる。


もし、十日目までにそれが実行できなかった場合、最後の切り札である高位悪魔を一騎打ちさせるのである。


戦場は二国の国境を含む平地。


お互いを睨むようにして両陣営が配し、その頭上と最前列に、様々な異形の悪魔が蠢いている。


両陣営を見下ろせる高櫓(たかやぐら)で黄の国の兵士が戦太鼓(いくさだいこ)を打ち鳴らし、戦いは始まった。






◆◆◆◆◇◇◇◇◆◆◆◆◇◇◇◇






戦争は奇妙な展開を見せた。


青の国・緑の国共に、軍勢にほとんど被害がでないのである。


青の国には、"先見の悪魔"がついており、敵陣の作戦を先読みして、効果的に攻撃を仕掛けている。


緑の国はどうやら天候を操る高位悪魔を召喚したようで、青の国の軍勢にのみ、豪雨や疾風が襲い、時には雷が落ちてくる事があった。


両陣営とも確かに奮闘しているはずであるが、一日、二日、三日と戦闘を繰り返せど、被害は微々たるものなのである。


自陣の被害が少ないのは良い事である。


悪魔使いは国の主要な戦力であり、数が減らないに越した事はないからである。


しかし、敵陣の被害が少ないのは困りものであった。


戦争に勝利するには、敵勢力を減らさなければならないのだから。


そんな両国の困惑と焦りを他所に、十日間は過ぎ去り、決着が着くことはなかった。


十日の内に勝敗が決められなかった場合は、高位悪魔同士の戦闘である。


そこら一帯が灰燼に帰す可能性もあり、悪魔を使役する国王と護衛の近衛を残し、両陣営は平地を引き上げた。


高位悪魔の一騎打ちにも、これまた規則がある。


悪魔は魔界では物質を持たない、いわゆる精神体であるが、召喚された際、召喚主か生贄の魔力で肉体を構築する。


ゆえに、たとえ首を刎ねようが心臓を潰そうが、魔界に還るのみで死ぬ事はない。


よって、先に相手の首を落とした方が勝利、という事に決まっていた。




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