第一話
性懲りもなく、新しい連載を始めました。
後書きでは、その話の登場人物や用語についてを掘り下げる予定です。
2015/2/5 本文・後書きの改行位置を変更。
ゴトゴトと、レンガが敷かれた道を馬車が走っていく。
小窓から見える景色は、たくさんの古めかしい建物が立ち並び、大きな街並みが広がっている。
「はぁ…」
抜けるような青い空とは反対に、馬車に乗っている少女の口からは曇ったような溜息が漏れていた。
この地域では一般的な茶色い髪を肩まで伸ばし、印象に残らないような平凡な顔立ちの少女だ。
「どうかしましたか。溜息など吐いて」
少女の向かいに座っていた女性が話しかける。
腰ほどまでに伸ばされた金色の髪は癖一つなく整えられており、パッチリとした二重の目は海のような深い青色を湛えていた。
首には彫刻が施された円筒のペンダントがかけられている。
そのペンダントにはところどころ錆が見える。かなり年季が入ったものなのだろう。
一見すれば造られた人形のような彼女の言葉は、少女を心配する風ではなくあくまでも事務的な物だった。
「それは…溜息だって吐きたくなりますよ。だって…」
そこまで言いかけて、少女は言葉を呑み込んだ。
それを言ってしまったら、もう戻れなくなるような気がしたからだ。
自分がそれを認めたような、そんな心境に陥ってしまうかもしれないからだ。
「今さら何を言ったところで、貴女が売られる事実が変わるわけではありません。文句を言えるのは今の内ですよ。これから先、文句を言っている暇はありませんから」
女性のその言葉を聞き、少女は唇を噛んだ。
その言葉通り、少女は借金のかたとして売られる予定だった。
それも、この街でも悪評のある金貸しである男性の元にだ。
「どうして、私が…」
女性を睨みつけながら、少女が恨みがましく言った。
それを軽く受け流しつつ、何でも無いように女性が言い返す。
「貴女のご両親のせいでしょう。これは契約書に明記してあることです。恨むのなら、お金を返せなかったご両親を恨むことです」
女性が少女に一枚の紙を見せつける。
少女にとっては、何度も見てきた紙であり、そして、自分が売られる原因となった契約書だ。
「しかし、貴女のご両親も無理な返済期限に設定したものです。90万Sもの大金を、たった半年で返済できる筈もないのに。馬鹿なものです」
少女は、その言葉を黙って聞いているしかなかった。
いま声を出したら、負け惜しみを言っているようにしか思えなかったからだ。
―――
馬車が走り続けて、およそ数時間。
少女の住んでいた大きな街からは離れ、馬車から見える景色には小さな街並みが広がっている。
デコボコの地面に馬車はガタガタと揺れ、乗っているだけでも不快になってくるほどだ。
街を抜けた先、馬車の窓からは小高い丘に屋敷が建っているのが見えた。
「そろそろ屋敷に到着します。まずは主人様との面会がありますので、粗相のないように」
小窓から外を見渡すと遠くには多くの山々が確認でき、ここが自分がいた街とは遠く離れたことが改めて実感できた。
噂にあるような悪逆非道の金貸しに売られるのだ。そう考えていると、前に座る女性から話しかけられた。
「あの街で出回っている噂についてですが、貴女はご存じでしょうか」
「…はい、お客さんがよく話していました」
少女は、親が経営している宿屋兼食事処で手伝いをしている時に聞いたことがある。
人体実験をされる、娼館に売られる、慰み者にされる。そういった事を何度も聞いたことがあった。
「あの街の住人は、少なからず主人様からお金を借りています。しかし、直接に主人様と会ってお金を借りた者はごく少数。だから、そういった事実無根の噂も信じるのでしょう」
「え…?」
そう言った女性の声はどことなく悲しげだった。
「少なくとも私が知る限り、主人様はそのようなことはしません。それだけを言っておきます」
「でも、そんな…」
「―――到着しました。遅れずについてくるように」
カチャリと馬車の扉を開け、さっさと女性が降りて歩いて行く。少女は驚きながらもそれについて行く。
少女の目の前には、彼女が住んでいた家と比べるのも烏滸がましい屋敷がそびえ立っていた。
背丈の何倍もあるような門を潜り、これまた大きめのドアを通って屋敷に入ると、やはり広いエントランスホールがあった。
床には、一目見て高価と分かる落ち着いた色の絨毯が敷き詰められ、自分の靴が汚れていないのかを確認してしまう。
壁には数枚の絵画が掛けられており、おそらくはその一枚で彼女の借金の大半は賄えてしまうほどだろう。
いくつかの扉があるのを見ると、他にも部屋があるのだろう。
「主人様の執務室は二階の一室です。キョロキョロせずにしなさい」
細かい彫刻が為された手すりを持つ階段を上ると、階下と同じような位置に扉が見える。
女性はある扉の前で止まった。
コンコンコンと、乾いた音が響くと部屋の中から声が聞こえた。
「いいよ、入って」
「失礼致します」
「し、失礼します」
女性が綺麗なお辞儀をして部屋に入ると、少女もぎこちないお辞儀をして部屋に入った。
開けられたカーテンからは陽光が射し込んでいる。頑丈そうな机に乗ったたくさんの書類と椅子に座った一人の男性がいた。
部屋の片隅には立派な帽子掛けに掛けられた古めかしい帽子があり、衣服が詰まっているのだろう大きめのクローゼットが置かれていた。
しかし、それだけだ。来るまでに見えた豪華な装飾などない、質素な部屋だった。
端には扉が見えており、隣にはまだ部屋があるのだろう。
女性が男性に近づき、何かの書類を手渡す。馬車の中で書き込んでいた書類だろう。
男性は書類を一瞥して少女に話しかけた。
「こっちがこの屋敷の主人で、そっちにいるのはメイド長。他に何人か働いてる子もいるから、後で挨拶をしてもらうよ」
「は、はい」
「そんなに緊張しなくても大丈夫だよ。君を娼館に売ろうとか、実験体にしようとか、そんなことはしないよ。あの街では、そんな噂になってるみたいだけど」
そう言う男性は特に気にした風もなく、淡々と告げた。
そして書類に目を落とし、少女に向けて言った。
「馬車の中でメイド長が色々と質問してたよね? ここで色々聞くのもいいんだけど、緊張してるみたいであんまり話してくれないんだ」
「は、はぁ…」
確かに、この村に来るまでに馬車の中で、メイド長と呼ばれた女性に色々と話を聞かれた。
自分の家族について、生まれについて、技術について。
「やっぱり、同性の方が色々と聞けるみたいなんだよね。それに、移動に時間がかかるから時間つぶしにもなる」
なぜあんな質問をするのか不思議には思ったが、そんな理由だったのか。
後ろからは、カチャリと扉が閉まる音がした。メイド長が出て行ったのだろう。
「それじゃ、始めようか。概ねこの書類に書いてあるけど、実際は話してみたりしないとわからないことも多いからね」
―――
「あたしコルンってんだ! よろしく新人!」
そう言って右手を出してきたのは、褐色の肌が目立つ、少女よりも僅かばかり高い身長の亜人の少女だった。
その、頭頂部から生えている特徴的な動物の耳はピコピコと忙しなく動き、スカートから除く尻尾も落ち着きなく動いていた。
茶色い髪の毛は肩口でざっくばらんに切られ、口調の粗さと併せて一見すると少年にも見えてしまいそうだ。
「あ、はい。よろしくお願いします」
新人と呼ばれた少女は、亜人を何人も見た事があった。
少女の母親と父が経営していた宿屋兼食事処に、亜人の冒険者がお客としてよく来ていたのだ。
世間では、亜人は暴力的や汚い獣と揶揄されている。確かに、暴力的な亜人も多いだろうし、獣の特徴を示す亜人に嫌悪を示す者だっているだろう。
しかし、それは人間だって同じことだ。暴力的な人間だっているし、憎まれる人間だっているだろう。それと同じだ。
多数の人間が少数の亜人に目をつけているだけ。それが、旅をしているという亜人の女性が少女に言ったことだ。
事実、その女性と話をするまでは少女も多数の人間の一部だった。今ではそんな考えは馬鹿らしいと感じているが。
「…うん! よろしく!」
少女がコルンの手を握ると、嬉しそうにギュッと力強く握り返してきた。
しばらくニギニギと握手が続けられると、コルンの横にいた少女から声がかけられた。
「わたしはジーナ、そう呼んで。まあ、これからよろしく」
コルンよりも少し年上にも見える少女は、お辞儀をしながらジーナと名乗った。
珍しいその黒髪を後ろで縛り、スラリと伸びた体躯と併せ、一見すると良い所のお嬢様のようにも見えてしまう。
その後に、ジーナの後ろに隠れるようにしていた少女が、おどおどと名前を告げる。
「ぼ、ぼく、マリーです… よ、よろしく…」
「はい、よろしくお願いします。あの…マリーさんは、もしかしてエルフなのでしょうか?」
ペコリと、二人にお辞儀をした少女は恐る恐るといった様子でマリーに話しかけた。
少女は、様々な性格の亜人を何度も見た事がある。しかし少女はエルフを一度だけしか見た事がなかった。
元々亜人よりも数が少なく、深い森林の奥から滅多に出てくることのないエルフだ。
そのエルフが、自分が手伝っていた宿屋兼食事処に来るなんて、まずありえない。
世間では、高貴で自意識の高い高慢な種族と言われているのがエルフであった。
少女の目の前にいるマリーは少女よりも更に背が低く、一見すると幼女の様にも見えてしまう。しかし、長く伸ばした金色の髪の間から、エルフの特徴を示す、人間よりも長い耳が見える。間違いなくエルフだろう。
少女の亜人に関しての知識を正してくれた亜人の女性。その女性と共に旅をしていたエルフの女性はそんな態度を取ることはなかった。
口数が少なくてクールといった雰囲気だったエルフの女性。けれど、亜人の女性と話す口ぶりから、亜人の女性に深い恩義を感じているのが分かった。
エルフに会ったのはその一度だけだったし、他のエルフには会ったこともない。
しかし、たったそれだけのことでも、エルフも自分たち人間と同じなのだと感じることが出来た。
「…! え、いえ、あの…」
少女の言葉にマリーはビクリと体を震わせ、ジーナの体に更に隠れるようにする。
マリーのその様子にジーナが代わりに答えた。
「この子、人見知りなのよ。まあ、その内慣れるから気にしないであげて」
ジーナの言葉に納得したのか、少女は一つ頷いて納得の意を示した。
今、挨拶をした少女たち3人は、この屋敷で働いているメイドだ。
そして、少女がいるのは屋敷で働くメイド達が住み込んでいる部屋だ。
二段ベッドが左右に二つ置かれ、隣接するように長机が二つ置かれている。
「挨拶は終わったようですね。貴女のベッドはそこにあります…が」
少女とメイド達との挨拶の様子を見ていたメイド長が声をかける。
その声につられて少女がベッドを見ると…
「この本はジーナの物ですね。今日までに片づけておけと言ったはず。どういうことです?」
「すみませんメイド長。まあ、掃除はどうにも苦手で」
二段ベッドの下の段。他のベッドには布団と毛布が引かれているのに対し、そこには本が散らばっている。
レシピ全集やお菓子大全などの趣味の本に始まり、魔法広辞苑など様々な分野の学術書が乱雑に散らかされていた。
「言ったのは一週間も前です。この程度の量、コルンに手伝ってもらうなりすればどうにでもできたはず。ただ面倒がっただけでしょう」
「…いえ、そんなことは」
「あ、あの、メイド長」
ジーナがメイド長に責められているところ、マリーが庇うように声をかける。
「ぼ、ぼくの本も置いてあって、ジーナ一人のせいじゃなくって、あの、その…」
その声は徐々に弱くなっていく。どうやら、ジーナはメイド長が苦手な様子だ。
「…いいでしょう。ならば、ジーナとマリーの二人で片付けること。20分後に戻ってきます。それまでに終わらせなさい」
それだけ言うとメイド長は部屋から出ていく。その後、二人は片付けに取り掛かるが、どうにも捗っていない様子だ。
「コルンさん、お二人ともお掃除が苦手のようですが、大丈夫なのでしょうか」
二人が掃除をしている中、少女が別のベッドに腰掛けて静観していたコルンに聞く。
「どうせ間に合わないね。あの二人、特にジーナはあたしたちん中で掃除が一番苦手なんだ」
二人の焦りようもどこ吹く風。どうにも興味が無いようにそう言う。
「では、なぜコルンさんは黙って見ているのです? お掃除が得意のようですが」
「長さんは、あの二人で片付けろって言ったんだ。手伝ったら、あたしまで文句言われるんだ。だから新人も…」
そこまで聞き、少女は行動に移す。いまだオロオロしているジーナとマリーに声をかけた。
「ジーナさん、マリーさん、私も手伝います。本棚はどこに?」
「…あなた、手伝わない方がいいわよ。まあ、見つかったら嫌な目に遭うから」
「あ、あの、ジーナの言うとおりです… ぼ、ぼくたちでなんとかしますから…」
そう言う二人の手は止まっており、まさに手詰まりといった状況だ。
「いえ、私の寝るベッドです。片付かないと、今晩は床で寝ることになってしまいますから」
少女はそう言いながら、テキパキと本の整理を進めていく。その手際は、片付け始めていた二人よりも早く、あっという間に片付いていく。
そして、メイド長が部屋から出て行って、きっかり20分後。
「なるほど、キレイに片付いているようです。コルンは―――」
「あたしは手伝ってないよ。大体、あたしが進んで手伝うわけないよ。頼まれてもないのに」
その言葉を聞き、ジーナはコルンを睨みつける。しかしジーナは、頭の後ろで手を組み、それをなんでも無いかのように受け流した。
「…まあいいでしょう。これが、貴女の分の寝具です。ベッドメイクは自分でやりなさい」
そう言ったメイド長に渡されたのは、シーツや毛布や枕などの一式だった。
白いシーツに白い枕、そして花柄の毛布で、少女が自宅で使っていた物と大差はないだろう。
それと、コルン達が着ているのと同じメイド服も一緒に畳んである。明日からこれを着て働くことになるのだと、今さらながら実感が湧いてきた。
「貴女は、明日からこの屋敷で働くことになります。本日は体を休めておきなさい。コルン、ジーナ、マリー あなた達も本日の業務は終了とします。親睦を深め、明日からの業務に支障がないように。最後に、コルン」
「なんです? 長さん」
「しばらくの間、彼女に業務を教えなさい。彼女も掃除が得意のようです。彼女に指示を出しつつ、業務内容と屋敷内のルールを覚えさせなさい。」
「はーい。そんじゃ、よろしくな!」
満面の笑みを浮かべたコルンが少女にハグをする。微かに漂うミカンのような爽やかな香りが、コルンの人柄を表しているようだと、少女は思った。
―――
満月が家々を照らす深夜の一時。月光が射し込んだ部屋に一人の少女がいた。
「…」
少女は物憂げに景色を見つめ、どこか儚げな雰囲気が漂っている。
「寝れないのか? 新人」
ベッドの上にいたコルンが少女に話しかける。反対方向にあるベッドの下段にはジーナ、上段にはマリーが眠っていた。
「…いえ、不安なんです。明日からちゃんと、お仕事ができるか」
「んー 大丈夫だろ。あたしだって、ここに来て一年くらいしか経ってないし」
「コルンさんが…ですか?」
コルンの言葉に少女が驚いたような口調で返す。コルンの態度を見る限り、長年この屋敷で働いているように思えたからだ。
メイド長も信用しているような態度を示していた上、新人である少女に仕事を教えるように言ったのだ。
通常、新人に仕事を教えるのはベテランの役割である。
と言うのも、仕事歴の短い者が新人に仕事を教えても、どこかに必ず隙が出来てしまう。
教えられた仕事通りに業務を行い、それで失敗でもすれば、それは教えた者と教えられた者だけでなく、雇った者の主人の責任にも繋がってしまう。
それを防ぐため、業務に精通したベテランが新人に仕事を教えるのが通例なのだ。
「あたしたち三人で、一番長いのはマリーかな? ジーナが来た時には働いてたらしいし。あたしはジーナの後に入ったんだ」
「マリーさんが…」
一番長く働いているのがマリーと聞き、少女は更に驚く。
どうみてもオドオドしており、メイド長と話すときも怯えつつ、言葉を選びながら喋っていたからだ。
とても、三人の中で一番のベテランとは思えなかった。
「ま、勤めてまだ一年くらいだけどさ、前にいた場所よかよっぽどいいよ。一週間に一回は休暇があるし、給金だって多いくらいだ。新人もそんな契約だろ?」
コルンの言うとおり、この屋敷での給金や待遇は破格だ。
少女が街にいた時、お使いの途中で見た求人広告は酷い物だった。
週に一度の休暇は愚か、月に一度の休暇も怪しい。給金もこの屋敷の半分も無いくらいだ。
しかし、それは人間やエルフに向けての物だ。亜人は家畜のごとき働きを強要され、更に過酷な待遇が待っている。
鉱石採掘の為に酷使されたり、農場で日中休みなく作業をしたりなど、とにかく厳しい待遇が多い。
それと比べるべくもなく、この屋敷の雇用条件は、コルンにとって破格の待遇だろう。
「あたしは亜人だけどさ、主人さんの所で働けて本当に幸運だよ。飯も三食出るし、ちゃんと寝れるし、鞭でひっぱたかれもしない」
「…コルンさんは―――」
「明日は早いからな。さっさと寝ろよ」
そう言ったコルンのベッドからはゴソゴソと音がしていたが、しばらくすると何も聞こえなくなった。
もう眠ってしまったのだろう。
少女も眠りにつく。明日からの生活に不安を覚えながら。
※以下、登場人物について
・少女 [] 16歳 161cm
種族:人間
髪色:茶色
瞳色:茶色
人物像:在住する地域では一般的な茶髪に平凡な顔立ちの、いたって普通の少女。
両親がこしらえた90万Sもの借金のカタに、お屋敷で働く事になった。
不幸で不運。だけど時々、運がいい。
・メイド長 [] 歳 172cm
種族:
髪色:金色
瞳色:碧色
人物像:詳細なプロフィールは不明。
立場的には、少女を始めとしたメイド達の上司。
何時でも何処でも誰にでも冷静な対応を見せる、感情の起伏が異様に少ない、まるで人形のように作られた雰囲気を醸し出す美女。
屋敷へ赴く馬車で少女に付き添い、いくつかの質問をしていた。到着した際には、少女の街で出回っている噂について、否定するかのような発言をした。
メイドの事は気にしない。何があってもそのつもり。
・主人 [] 27歳 181cm
種族:人間
髪色:茶色
瞳色:黒色
人物像:屋敷に到着した少女と面会を行い、契約内容について確認をした。
立場的には、少女を始めとしたメイド達の雇い主。
比較的影が薄い。部屋に引きこもっている事が多いからか。
・コルン [Korn] 15歳 160cm
種族:亜人
髪色:茶色
瞳色:茶色
人物像:明朗活発、一見しただけでは少年と見間違えてしまう顔立ちな、褐色の肌をしている亜人の少女。髪は伸びてきたら適当に切っていたが、見かねたメイド長が整えるようになった。
頭頂部にはイヌ科動物のピンとした耳、尾骨付近からはこれまたイヌ科動物の尻尾が生えており、感情の赴くまま動く。カワイイ。
立場的には、少女の先輩。だが先輩メイド三人の中で一番の新入り。
少女の事を『新人』と呼ぶ。
元気っ娘。少女の事を気に入った模様。
・ジーナ[Jena] 17歳 162cm
種族:人間
髪色:黒色
瞳色:黒色
人物像:珍しい黒髪を後ろで縛り、スラリと伸びた体躯と併せ、一見するとイイトコのお嬢様の様にも見えてしまう雰囲気を持つ。
どちらかというと人見知り。慣れていない人の前では『まあ、』と言葉を整える癖を持つ。
立場的には、少女の先輩。先輩メイド三人の中で二番目に長く働いている。
少女を『新入り』と呼ぶ。
深窓の令嬢でなんとなく薄幸。だがそれがいい。
・マリー [Mary] 28歳 152cm
種族:エルフ
髪色:金色
瞳色:紫色
人物像:腰ほどまでに伸ばした金色の髪を持った美幼女。
初対面の人に対してはオドオドと怯えている。気弱っ娘。
エルフの特徴として、人間のものよりも長い耳を持つ。特に性感帯ではない。
立場的には、少女の先輩。先輩メイド三人の中では一番古株。
少女を『新入りさん』と呼ぶ。
合法ロリ? いいえ、種族的特性なだけです。