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冬の昼は短い。
技能の順番が回ってきたとき、もう陽は暮れていた。そして空から落ちてくるのは、霰。
「初日から、これか…」
「参るね」
正直、表徐は明るくない。
が、やらねば終わらない。
聡くんとお互いの検討を祈り、それぞれの車に乗り込む。
幸か不幸か他に車はないようだ。
「ま、気楽に。
担当の村上です。
技能はほぼ私だから、よろしくね。
さぁ、エンジンかけて!」
担当が女性ってのはありがたい。
一応車も密室だからね。
がくん
考えごとしてたら、エンストしちゃった。
あ゛ー!
集中しようとっ!!