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初めて小説を書きます。不慣れですが、ご了承ください。
がたんごとん
映る景色が、多少上下に揺れながら流れていく。
乗った時はクリスマス色が強い景色だったけど、今は役目を終えた田んぼが並んでいる。
向かう先は、湯治のできる温泉地。
はぁー
何度目になるか分からない溜め息。
もし形があるなら、この車両は私の溜め息でいっぱいだろうに…
私は、川野優菜。
あと少しだけど一応短大生。
1月生まれだから19歳。
卒業式をを待つだけな状態であるくらいには、真面目に講義を受け就活をして内定をもらってる。
学生のうちに免許を取ろうと思ってるんだけど…
はぁー
形がなくても、この車両は私の溜め息でいっぱいね。
本当は二人で来るつもりだった。
けど、遥…親友の立花遥はつい先日できた彼氏と一緒に取りに行くと言い、私との合宿教習所をキャンセル。彼氏の友達も来るから、一緒に行かないかと誘われたけど…その彼氏は、高校生の時に振られた相手なんだよね。
遥は知らなくてもちょっとね。
と言うわけで、一人電車に揺られることに…
やっぱり気まずくても、遥と一緒に行くべきっだったかな。
キャンセル料を理由に断ったけど心細いな。
がたんごとん
電車はのんびり目的の駅に着き、私の溜め息でいっぱいの車両とさようならして、空を見上げた。
冬らしい空はどこまでも高く澄んでいた。