05.ギルド
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主人公視点
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私達が先を進んで20分くらい。大通り中央にある噴水を右に曲がって直ぐ。文様の描かれた盾と上左右に交差してる剣の看板、その前で止まった。どうやらここが”ギルド”の様だ。木製の作りで出来ているいかにもといった雰囲気を感じる。
中は今は夕飯時ともあり人の入りが多い。奥行きの幅が広く、奥には軽い食事が出来る酒場と玄関手前から依頼板が各所置かれてて、依頼書が貼り付けられている。この依頼書を外して受付カウンターへ持っていき受理されると、依頼開始になる訳で。この辺はRPGゲームでもお馴染みのようです。
師匠が隣に居るんですが、カウンターで受付令嬢と話をしています。
ちなみに私はその顔を見上げています。頭後ろで一つにお団子にして纏め上げて、切れ長メイクをしている知的なお姉さんと位置づけました。
「そうじゃ、アカデミーの学生じゃ。」
「かしこまりました、えぇとご本人様はどちらに・・?」
・・・
「ここじゃ、ここにおる。・・少々カウンターが高い様での。椅子貸してくれぬか?」
言われて私に気づく受付令嬢。
「し、失礼いたしました・・!」
いえいえ。
だって8歳ですからチビなのですよ。
身長はやっと135cmいくかいかないかですから。
「この子は今年で8歳じゃ。名はシャロン、アカデミーの学生として登録してもらいたい」
こちらを見ていた周りが一瞬ざわめいた。
「は、八歳ですか・・、かしこまりました。お仕事の方の手順ですが、既にご存知だと伺っています。依頼を受けるのも成功報酬をもらうのもギルドを介してではないと、アカデミーのポイント・お嬢様の指定銀行窓口に入金が出来ないようになっておりますのでそこの所お気をつけください。」
「分かりました」
「それでは後は、ギルド認定証を発行させてもらいます。依頼の受注・達成後の申告など当施設では身分証代わりになりますので、くれぐれも紛失にお気をつけください。銀行カードにもなっておりますので、万が一の場合もあります。盗難にあわれました際には、すぐに一時停止のご連絡の方していただきましたら、後日改めて会員証をお渡しいたします。・・・はい、お待たせいたしました。会員証が発行できましたので、こちらをお渡しいたします。」
私は受付のお姉さんからギルド証を受け取った。
「このカードの使用方法はご存知ですか?」
首を横に振る。
「ご説明します、カードに手のひらを翳して何秒か動かないでください、本人とギルド証が認識します。・・はい、これで貴女以外がそちらのカードを使っても嘘がばれますので大丈夫ですよ。」
(おおー凄い!薄いカードにしかみえないのに高スペック機能だよ、魔術セキュリティー万歳☆☆)
「次に、現在の評価ランクがあります。シャロン様はまだ始めたばかりですのでGランク評価となっております。こちらは一番難易度の低いGランク依頼を5件以上クリアしますとランクアップとなります。頑張ってくださいね。」
なるほど~。
ちなみに、一般的な仕事依頼はF・Eランクが特に多いみたいです。主婦や小さな女の子でも出来る様な依頼が多いらしく、危険が少なくて人気なんだとか。
どうやらゲームとは違って、単にギルド=冒険酒場だけではないようで、24時間運営している職業安定所のようです。だから小さな子から屈強な猛者までいるんですね。
帰り際、ギルドで師匠が街マップを入学お祝いに購入してくれました。
この地図は魔法道具の一つで、現在街の中のどの場所に居るのかが分かるのと、好きな場所にすぐ印が付けられるので気になったショップの場所などを印を付けておくと便利です。地図拡大と縮小が出来るので目的地をセッティングしておけば迷子の心配もなしと随分頼もしい地図ですね。
宿に着いた頃には、もう日が暮れていました。
師匠が明日から早速、授業を開始すると言われました。師匠の他の生徒さんも居ますし時間は夜6-9時頃になりましたので・・それまでの時間、私は何とか残金0円にしない為にも働かないといけません。明日から仕事探しと、授業と忙しくなりそうです。
”今日は今までと違う物を一杯見ました。街には、珍しい商品や美味しそうな物、可愛いお店が沢山あって・・・お金ができればお店に入ってみたいです。”
パタン、と太目の日記ノートを閉じてベッドへと潜った。