04.新しい生活
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今回から舞台が変わっていきます。
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主人公視点
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こんにちわ、シャロンです。
今私は、ブルーア別邸ではなく王都の城下町にある宿に居ます。窓から覗くと、人々が溢れている様子が見えます。大通りに面した所にあり利便性が良く利用客も多い事からと師匠お勧めの宿屋なんだそうです。学生割引もあって、通常よりも安く宿泊する事が出来るので、私にしたらとても有り難いサービスです。師匠のお弟子さんは大抵ここからスタートしていくのだとか。
あれから私は両親に聞かれまして
”学校に入ってみたいかい?”
変わったシステムだと聞きましたが、兄姉だけ学校で・・どんどんと差がつくのにコンプレックスを感じていた私は二つ返事でOKしました。それからは早く、荷物をまとめて今に至ります。
部屋を見渡してみると16畳くらいの部屋で、ベッド・浴室シャワー付き・クロゼット・トイレの供え付きだ。ベッドは簡易ベットで、特に良くも悪くもないが清潔感があり、毎日清掃員がシーツを変えてくれるサービスがあるらしい。浴室はユニットバスではないのが高級宿を思わせる。
クロゼットは残念ながら魔術道具じゃなく、誰が見ても荷物が入りきれないだろう大きさだった。室内は引越し用具の母と姉が用意してくれた着替えが入ってる箱がいくつも積まれていた。
本当だったら圧縮魔術のかかったリュックなどに入れると一発で持ち運びが出来るのだが、家から来る際に持ち物の中に不公平が生じる為、貴重用品など・・特に魔具を入れてはいけないのが決まりなので。銀行内の残金から買うには支障ないので、お仕事が決まれば買いに行こう。
一人暮らしを初めるのに、小さな女の子一人で?って前世では思います。でもこの国では、田舎の子ですが6歳から奉公も一般家庭では珍しくないそうです。
かく言う私もその設定でいくそうです。
元々父の領地暮らしだったので、田舎といえばそうなので。
小さな子が貴族の名を出すと何かと物騒らしいですから、その在籍期間はアカデミーが名前だけで名乗るようにと、ギルド(職業紹介所)にも言ってるそうです。名前だけというのは、普通の一般階級と言う意味です。魔術を使えても、家が没落してしまった者も少なくない数が居ますから問題はないのです。
テトラ(貴族呼称)と家名は名乗らないで、名前だけでどれだけ名声を上げられるか・・だそうです。自分個人がどう評価されるのか怖いけど、楽しみでもあります。
コンコン、軽くドアが叩かれる。
「嬢ちゃま、良いですかの?」
「はい。どうぞ」
師匠がひょいと入って来る。知り合って間もないけれど、その話し方のせいか、随分と馴染んでいる。好々爺で食えない所もあるけれど、基本良い人だ。白い長髭を弄るのが癖のようだ。
「準備の方が出来たようじゃし、街の案内とギルドへ案内しますぞ」
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宿の外に出ると、窓上から眺めていた通り混雑していました。
…ていうか身長が足りなくて、ぶつかったり押されたり大変です。
今日は休日なので、どの店もかき入れ時と熱が入っていますね。
あ、あの店の小物可愛いっ・・!お店チェックだっ。
良い匂いするよぉ~、おっ焼き鳥屋さんだ。
何ですと?南の国より珍しい商品輸入品・・??どれどれ…
キョロキョロと通りで、ついつい目にいってしまいます。
お屋敷からあまり出たことがないし、まして外を歩く事自体こちらの世界では体験が無かったのです、興奮するなと言うほうが変でしょう。異世界の生文化ですよ?
西洋風作りの低建物が所狭しとずらりと立ち並び、大道路は馬車が闊歩する。歩行道路にしても大通りなので幅広い。それ故、人・人・人です。(ムギュウッ)
「嬢ちゃま、お屋敷から外にあまり出歩かなかったから珍しいと思うのも分かるんじゃが・・このままでは到着までに夜になってしまいますぞ?一先ず、先にギルドに登録しにいかねば。」
あらら。
「ごめんなさい、つい目に入るものが皆珍しいものだったから。」
「さもあろう、この辺りは特に輸入品が多く溢れ珍しい目に引くものも多い。若い子に人気のショップも多く立ち並びますからの。無理も無い。」
「うん、すっごく可愛いのがあった。」
「フォフォフォ」
そうですか、と師匠は髭に手をやり、面白そうに笑った。