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異世界でセカンドライフ  作者: 佳苗
終わりと始まり
3/8

02.授業

初めてキャラ視点代えです。


※主人公の年齢を6歳から8歳に変更しました。

02 授業


私は現在8歳です。


通常魔術を操るのに身体的な負担があるのを考慮し、習い始めるのは一般的に6歳から10歳くらいの間で授業が始まります。学校もあるけど、貴族の家の各々の方針があり基本自由で(チューターか学校かの選択です)特に不自由は無いのですが、”自分の子はこれだけ優秀なのですよ?”と宮廷や各貴族に響かせたい(要するに子供自慢したい)人たちは学校へ行かせますから、自然学校はレベルが高いようです。


兄と姉は学校へ行って交友を広めているそうで、良く噂になっていました。何の噂って、兄はとても優秀で学校では首位を争うほどの有能ぶりだそうです。姉も劣らず、女学生の中では郡を抜いている優等生だそうです。両親に連れられ他家のパーティに出席しても兄姉の話題が必ずあるほどです。母も父もそれは誇らしい顔をしてました。



私は、というと家庭教師チューターに教えてもらっています。



元々末っ子なので、期待薄なんでしょうか・・?

それが目下の悩みです・・・まだ、始めてから間もないとはいえ、授業に遅れをとってなどいられません。それが、一生懸命勉強していた理由でした。


***



「そう、魔術とは体の中に流れるエネルギーを意思の力により操り変化を起こす術であります。まずは、シャロンお嬢様の体中に流れるエネルギーを感じる事から始めてみてくだされ。・・焦ってはいけませんぞ。穏やかな気持ち、リラックスですぞ。」



・・・


そこは広い修行場だった。私と家庭教師チューターの2人で居る。そこで座禅を組み、教師の指示に従い瞑想状態となっている。



「初めは何か全く分からないでしょう。コツさえ掴めれば後はずっと使えまするぞ。半年もかかる学生も珍しくないのですからな。まだ、習い始めて2週間足らず。気負わずに大丈夫ですぞ。」



2週間前、8歳の誕生日を迎えてすぐに両親は家庭教師チューターを家に招いた。何でも父もお世話になった人でその筋では高名な先生なのだとか。白髪白髭の紳士然としてるその人は小さな子にとっても親しみのある接し方をしてくれてる優しい先生である。





・・まったく意識をした事がなかった感覚を感じ、体を暖かい感覚が支配したのは幾時間か経ってからの事だった。



***

クラウディア視点

***


わたくしはクラウディア・テトラ・ブルーア。

ブルーア家当主アロイスの妻です。



私室でメイドが淹れてくれたハーブティを喉に潤す。

ふぅ・・・金髪碧眼の美女は、心の疲れをこぼす。


「目下、わたくしには・・いいえ、夫アロイスと共に悩みがあります。私達には3人の可愛い子供達が居ます。」


「長兄のエドウィン(愛称:エド)、長女のカロリーナ、次女のシャロン。いずれの子も可愛らしく、大切なうちの宝ですの。長兄のエドウィンは跡継ぎらしく魔術に優れ将来有望なと羨望の的になって、長女のカロリーナも女性徒の中でも一目置かれるくらい有能な魔術師の卵ですよ?」


「・・・ですがね・・そう、ですが・・どうも最近の学校の若い生徒ときましたらマセてるとでもいうのですかね?色恋沙汰でも有名だなんて・・・私はそんなつもりで行かせたのではなくもっと学友と言うのはですね・・(以下略)」


はぁ、と再びカップを手に取りぐいっと飲み干す。

端正な顔を苦々しそうに歪め呻く。



「兄のエドは、別れては付き合いを繰り返し、最近では悪い学友と一緒に怪しげな店に出入りしていると言うではないですか!?」


「エドだけじゃなく、カロリーナも・・好いた殿方が一人でないとか恋多き女とか言うではないですか!?男なら知らず、女性にあるまじき行動ですっ!本人は”お付き合いしてるだけよ”とか言ってるけれどこの家の品位が・・・時代ですか?時代なのですか?こんなのって・・・」


空になったカップを握ったまま、彼女はつぶやく。


「あの子達は14歳,13歳と思春期のせいだけではないでしょう、今時がどうしました?これだけ成績(魔術での)評判だけは良いのです!我が家の魔力の高さも周囲に十分知らしめたのです。ええ、もう十分です。」


だから・・・



「末っ子のシャロンはっ、絶対に学校になど行かせません!」



シャロンが8歳になる1ヶ月前の出来事。

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