00.プロローグ
ふわふわと、私は地上を見下ろしている。
怒声や泣き声が混ざり合い、現場は散乱としていた。
私、川瀬 凪は何時も通りに学校から帰宅しようとした最中、いきなり突っ込んできた軽トラックに跳ねられました。
享年17才でした。
・・・意識が戻るとそこは地上より大分上、空に浮いていたのだから驚いた・・というより”死んだんだなぁ”と妙に自分の事なのに冷静に思えたのが不思議です。
「これからどうしよっか・・」
死んでるのにどうするも、こうするもないのだが・・こういう時はほらっ、何かお約束が起きないか待ってみる。
死神とか、天使とか、はたまた神が来たり?
私の過去を振り返ると――
”貧乏”であった。何でも親の起していた事業が失敗して途端、貧しくなりそれまで両親共に居た我が家はふっと寂しい家になった。両親は夜遅くまで働き、私もバイト代で少しばかり食費を家に入れていた。家が貧乏と同時に家族と過ごす時間が少なくなったのが子供として嫌だった。
それでも家族は仲が良かったし、学友にも恵まれていた。不幸もあれば幸運もあったそれでも幸せな人生だったと思う。
と、「どうも、お待たせいたしましたー」
上空から声がして目を向けると、そこには人(?)が居ました。
***
天使のわっかが光りを発してる彼は、この方面の担当神なんだそうです。
どうみても子供、のような外見です。
丸みのある顔を笑顔に話し出す。
彼が言うには、私のように事件に縁の無い、トラブルの少なそうな人物が突発的に巻き込まれるケースは治安の良いこの辺りでは少ないそうで実は転生先の用意これからなんだそうです。
神様はセルジュと名乗りました。
そして彼は私に、次の転生希望を聞いてきました。
「まずどこの世界がいいかですが・・貴女の世界もありますが、異世界希望の方をお勧めしてますが・・特典として生きていくための付加ポイントを多く付けさせてもらいますよ?」
ぴくぴくぴくっ・・!!
異世界ですと?
あのゲームや、小説の世界のような?
「魔術文化が盛んで、とても発展して・・・(以下略)」
長年漫画やゲームを隠れて読んでいた(友人に借りて)隠れオタクであった私に、死んでから初めて楽しい物を見た気がしましたよ、ええ。
どうせ転生するんですよ?魔術溢れるリ・ア・ル・ファンタジーでOKです。
「異世界でお願いします」
「了解しましたよ。いやぁ~ほんとスムーズに行く今回の魂さんですね。感心します。中には死んだのに死んでないって自縛霊さんになっちゃったり困った不良魂さんまでいますし」
「はぁ・・」
魂を褒められたが何とも言えない顔をした気がしました。
「ええと、貴女の行く世界は”フェザーサント”、その中の人族だけの魔術大国に行ってもらいます。生前の貴女のリストから判断して転生先を決めました。」
「髪の色とか目の色とか容姿はどうします?」
「んー、向こうの人の好みに合わせてください」
「他に各種ステータスもありますよ?」
「いや、有り難いんですけど・・そんなに無理じゃないですか?」
だって私、中スペックでしたしね?
「突発的事故でしたしね、異世界に行くというとスペックを何かしら高める決まりですしそれに用意してなかった分、こちらの不手際ですしね。」
おお、テンプレですね!
希望は聞きますよ?と彼は言う。
「それなら一人で稼げるように残り全部を各種能力に振り分けておいてください。」
「はい。」
「あの、それともう一つ。今の私の記憶は消えるんですよね?出来れば・・来世まで持って行きたいんです。」
「あっても苦しいだけですよ?来世の家族との相互の関係もありますし、お勧めしませんが?・・どうしてもというのなら止めませんけれど」
「お願いします・・短かった今世だったから、来世でも覚えておきたいんです。」
「分かりました」
ポチパチポチ。なにやら空にパネルが出現してセルジュ(担当神)は打ち始めた。
「では、お待たせしました。・・今世では残念でしたが、来世では楽しい一生を過ごしてください。」
カッと周りの景色が無くなりただ、明るい光に包まれ意識が周囲に解けていきました。
異世界ファンタジーが好きで、読んでるうちに書いてみたくなりまして。まだまだ拙い表現とか多々あると思いますが、お付き合いくださり有難うございました。