第4章 — 星々の対決
ケルベロスは宇宙を静かに、しかし確固たる足取りで歩いていた。彼の視線は鋭く、容赦がなかった。その一つ一つの動きは、銀河を越えて響く決意の反映だった――宇宙の均衡を取り戻すための。
五十柱の宇宙神によって創造された彼は、絶対的な力を持っていた。新たな星を鍛え、銀河を生み出し、現実そのものを己の意志で形作ることができる力。彼の支配から逃れるものは何一つなかった。
幾時間も彼は星間の虚無を渡り歩き、いくつもの系を越え、世界が調和か混沌かを見極めながら進んだ。やがて、敵の領域に近づいた。
一つの紫色の惑星が彼の前に現れ、電気の雲と腐敗したエネルギーを帯びた大気に包まれていた。ケルベロスはためらうことなく、その大気を一瞬で突き抜け、転移の跳躍で地上に降り立った。闇色の地面は不穏なエネルギーを放っていた。
その時、惑星の静寂を裂く声が響いた。
――おい!お前は誰だ?何をしに来た?
ケルベロスはゆっくりと振り向いた。
彼の前には威圧的な存在が立っていた。紫色に輝く鎧をまとい、顔を完全に覆う兜をかぶり、背後ではサソリの尾が弧を描いていた。その身体からは歪んだ紫のオーラが脈打ち、全身の原子が混沌と共鳴しているかのようだった。
ケルベロスの眼差しが死のように鋭くなる。
――俺はケルベロスだ。――彼は雷のように力強い声で言った。――
五十柱の神々によって宇宙の均衡を取り戻すために創られた存在。
この宇宙に存在するすべては俺のものだ。お前は秩序を乱した。だから――消される運命だ。
敵は冷たい嘲笑を放ち、惑星全体に響かせた。
――ハハハ!本気か?――その声は侮蔑に満ちていた。――
自分が誰と戦っているかも分かっていないとはな。
――いや――ケルベロスは静かに答えた。
――俺は〈星蠍〉スコーピオンだ。――その声は傲慢な宇宙の響きを帯びていた。――この銀河でも屈指の強者。お前は終わりだ。
ケルベロスはゆっくりと笑みを浮かべた。確信に満ち、恐れの欠片もなかった。
――そうか?――彼は低く呟いた。その瞬間、周囲の空間が息を止めたかのように静まり返り、迫りくる衝突を予感させた。
惑星の虚無が微かに震えた。
それは、まもなく始まる巨星たちの戦いの前触れ
だった。
次の章へ続く。




