表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

31/31

第31章 ― 闇に響く残響

ケルベロスは、孤独な隕石の上に座っていた。

永遠の静寂の中を漂いながら。


両手を組み、

その姿勢は王のものだった――

力の頂点にある王ではなく、

疑問を抱く王の姿。


彼の視線は虚無を彷徨い、

ひとつの問いが内側で反響していた。


――堕落者たちは、どこまで行けるのか……?


その時、彼は感じた。

目で見たわけではない。

常識的な感覚でもない。


宇宙全体が、暗くなり始めた。


銀河は輝きを失い、

星座は色を失い、

かつて静寂だった空間は、

重さを帯びたかのように感じられた。


宇宙のシステムに、何かが狂っていた。


ケルベロスは目を閉じ、重く息を吐いた。


「どうやら……」

彼は低く呟いた。

「クララ・コズミアと戦った時……

 全能性の亀裂が、予想以上のズレを引き起こしたようだ。」


彼は立ち上がった。


その瞬間、

ただ暗かっただけの銀河が歪み始めた。

紫色に変色し、

ひび割れ、

不安定なオーラを脈打たせる。


空間の織物を、

生きた傷跡のような亀裂が貫いていた。


宇宙は叫ばなかった。

――病んでいた。


存在が増殖していく。

オーラが膨れ上がる。


何かが、学んでいた。

……進化していた。


「どうやら……」

ケルベロスは重々しく言った。

「堕落者たちも、進化したようだ。」


彼は虚無の中へ一歩踏み出した。


そして、見た。


死すべき存在が住む惑星。

脆く、

青く、

生きている。


だが――汚染されていた。


呪われた堕落者が、そこにいた。

強大で、

隠れ、

忍耐強く。


ケルベロスは、その世界の方向へと向き直った。


「次の目的地は……」

彼は断言した。

「地球だ。」


「今こそ、その堕落者と

 真正面から向き合う時だ。」


一瞬、彼は立ち止まった。


肩越しに振り返る。


何か……

あるいは、誰かが……

見ているのを感じた。


闇の中で、彼の目が光った。


そして――

すべてが黒に沈んだ。


星もなく、

音もなく、

形もない。


ただ、

絶対的な闇の中で、

ケルベロスの低い声だけが響いた。


「アシナ……聞こえるか?」


虚無は沈黙で応えた。


だが、

時間の彼方のどこかで――


何かが、目を覚ました。


第二シーズンへ続く

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ