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ニャンてこった!異世界転生した元猫の私が世界を救う最強魔法使いに?  作者: ざつ


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第10話:最終決戦、そして「遊び」の介入。-3

「な、なんだと!?私の攻撃が…!?」


シエルは、自分の攻撃がリリアーナに全く当たらないことに混乱していた。彼の「超高速思考」が、リリアーナの行動を分析しようとするが、その予測不能な動きには追いつかない。


リスが、目の前で獲物が、理解不能な行動を取っているかのような、焦燥感が彼を襲う。


「くっ…あの女の行動は読めん!何故あのような無意味な動きを…!?いや、これこそが真の策略か…!私の無限の備蓄を、遊びのように翻弄するとは…!何という恐るべき存在だ…!」


ゼノスは、魔王の動揺を目の当たりにし、顔面蒼白になった。彼の額には、冷や汗が滲んでいる。


「魔王様…!あの女は、魔王様の攻撃を全て無力化している…!何という恐るべき力…!これは、我々を内部から崩壊させるための、巧妙な戦略に違いありません!魔王様の攻撃を、まるで手玉に取るかのように…!」


魔王軍の兵士たちは、リリアーナの予測不能な動きと、魔王の攻撃が当たらない光景に混乱し、その動きが鈍った。彼らの士気は、急速に低下していく。


その頃、魔王城の外部では、王国軍が城門を突破し、城内へと侵入していた。

彼らの雄叫びが、城内に響き渡る。アリアは、リリアーナの「奇策」が成功したと確信し、兵士たちを鼓舞する。


「全軍突撃!賢者様が、魔王の注意を引きつけ、その攻撃を無力化してくださっている!今こそ、魔王を討ち滅ぼす時だ!賢者様のご期待に応えるのだ!世界を救うために、我々はここにいる!」


人間軍は、リリアーナの「犠牲」と「奇策」に奮い立ち、一斉に魔王城の奥へと突撃した。彼らの瞳には、勝利への確信が宿っていた。


ルーナは、魔王城の近くの丘の上から、その光景を眺めていた。彼女は手に持った小さな手帳に、静かにペンを走らせる。


「やれやれ、猫とリスの最終決戦が始まったわねぇ。人間も魔族も、みんな真面目すぎて滑稽だこと。この世界の命運が、こんなにも気まぐれなものに左右されるなんて、皮肉なものね。歴史の教科書には、賢者リリアーナと魔王シエルの壮絶な戦いが記されるんでしょうけど、真実はねぇ…。」


ルーナは、そう呟きながら、カップに残ったお茶を飲み干した。彼女は、これまでの観察を通して、リリアーナが元猫であり、シエルが元リスであるという仮説を確信に変えつつあった。


「結局、あの猫は、ただうるさいネズミが放つ光る玉で遊んでるだけ。その光る玉が、たまたま世界を滅ぼす魔力弾だったってだけのこと。


あのリスは、自分の備蓄を邪魔されて怒ってるだけ。その備蓄が、たまたま世界の魔力だったってだけのこと。


なのに、周りの人間たちは、それを壮大な戦略だと勘違いしてるんだから、面白いわねぇ。この世界の命運は、猫とリスの気分次第ってわけね。この結末がどうなるか、本当に楽しみだわ。ポップコーンでも用意するべきだったかしら。いや、それとも、この結末を書き記すための上質な筆記具かしらね。」


ルーナは、そう呟きながら、自身の懐から小さな手帳とペンを取り出した。彼女は、この奇妙な戦いの「真実」を、歴史の裏側にひっそりと記録するつもりだった。


リリアーナの「遊び」は、シエルの貯蔵装置のクリスタルに直撃した。


クリスタルは、リリアーナの猫パンチによって、かすかに亀裂が入る。その亀裂は、クリスタル全体に広がり、不気味な音を立てていた。シエルは、その光景に絶望の声を上げた。彼のリスとしての本能が、貯蔵品が破壊されることに、最大の恐怖を感じていた。


「ああ…私の備蓄が…!あの女め…!私の…私の大切なクリスタルに傷を…!私が、大いなる冬のために貯め込んだ、世界の魔力が…!全てが…!」


リリアーナは、クリスタルにじゃれつきながら、さらに奥へと進んでいく。彼女の鼻が、クリスタルの奥から漂ってくる、かすかな「キラキラ」の匂いを捉えていたのだ。それは、シエルが「大いなる冬」のために貯め込んだ、世界の魔力の「核」だった。その輝きは、リリアーナの好奇心を極限まで刺激する。


「ニャー…(もっと、すごいキラキラがあるニャ!)」


リリアーナの瞳が、好奇心に輝いていた。


彼女は、まだ気づいていない。

自分が、この世界の運命を左右する、最も重要な場所に辿り着いたことを。


彼女の視線の先には、これまでのどんな「おもちゃ」よりも、魅力的で、そして危険な輝きが待っていた。


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